2020年8月時点の住宅ローン金利は過去最大と言って良い程の低金利が続いています。
さらに、近年の民間銀行は10年固定/20年固定金利に力を入れており、依然と比較して大幅な低金利にまで水準が低下しています。そのため、過去に比べて、お得な10年固定/20年固定金利商品が数多く存在しています。
過去にフラット35や、銀行の固定金利住宅ローン、借入当初の金利優遇幅は大きかったが、その後縮小する住宅ローンで借入したため借り換えたいという方、加えて現在の金利水準は「金利の底かも?」、「今のうちに固定金利に借り換えたい」と思っている方に役立つ長期固定金利住宅ローンをご紹介します。
2020年8月、低金利の今だからこそ、10年固定/20年固定金利を利用するメリットは大きくなっています。10年/20年固定型の住宅ローン商品を比較して、借り換えに使える、お得な住宅ローンをランキングでご紹介します。
住宅ローン比較で確認すること!
最初に「本当にお得に活用する」ための住宅ローン選びのポイントから整理しておきましょう。
住宅ローン選びを成功させる・失敗しないためのポイントは、表面上の「金利」だけをみるような部分的な比較/分析をしないことです。住宅ローンの本当のお得さは表面上の金利だけを比較していては解りません。借入時の表面金利だけを見ていると大失敗して、知らないうちに損する住宅ローンを選んでしまうということもあり得ます。
各銀行毎の住宅ローン商品を比較・分析するには、表面上の金利以外に、以下も確認しましょう。
<重要な比較ポイント>
①金利の優遇タイプ(当初優遇タイプ/全期間一定タイプ)
②保証料・事務手数料
③金利以外の付帯サービス
④住宅ローン商品内容の解りやすさ
当初優遇型金利に注意
住宅ローンを借入する際の適用金利は、「店頭標準金利 – 金利優遇幅」で決定されます。
この適用金利の決まり方は大部分の住宅ローン商品が同じです。 店頭標準金利のままで実際に貸し出す銀行は少なく、借入する方の「審査結果などに応じて優遇金利の幅が決められる」のポイントです。 例えば、住信SBIネット銀行の20年固定金利でおすすめの商品は、1.37%(2020年8月時点)で借入可能です。
しかし、これは標準金利3.83%から金利優遇幅2.58%を引いた後の適用金利です。 標準金利と、優遇幅が最大で適用された場合の借入金利には倍以上の差があります。
*優遇金利は審査結果で決まります。全ての方が最大優遇幅を適用される訳ではありません。
ここで重要なポイントは、住信SBIネット銀行の固定金利商品は、「当初固定金利期間」終了後、金利優遇幅が縮小することです。 標準金利が変わらなかったとしても、当初20年固定が終了した後の優遇幅は縮小するため、金利が上昇する可能性が高くなります。仮に、残り期間(例えば、15年)を再度固定金利にするなら、金利優遇幅は2.58% → 0.7%に縮小します。 当初借入時に比較して、金利優遇幅は1.88%減少(2.58% – 0.7%)するのが当初金利優遇タイプの特徴なのです。
標準金利が変わらなくても、当初固定金利期間終了後の借入金利が上昇する可能性がありますので注意しておきましょう。
金利優遇には2タイプ
住宅ローンの金利優遇タイプには2つの種類があります。 住宅ローンの種類によっては「金利優遇幅が借入当初に大きくて、その後、縮小するタイプ(当初優遇タイプ/前述の固定金利)」だけでなく、借入期間中を通じて、ずっと同水準の金利優遇を受けられる住宅ローンも存在します。
1. 借入期間中、優遇幅が変わらず一定(全期間優遇タイプ)
2. 当初の一定期間の優遇幅が大きく、以降は優遇幅が縮小する
どちらの金利タイプにもメリット・デメリットがありますので、借入人毎の状況に応じたタイプの金利を選ぶ必要があります。
住宅ローンを借入した時に、「金利が低いものがお得」と思って選んだのに、当初の金利優遇期間が終了して、その後、割高な住宅ローンになってしまったと後悔していては意味がありません。 当初優遇幅が大きい住宅ローン(当初優遇タイプ)が適する方は、借入後も「一部繰り上げ返済を活用」、「短い期間で借入して早く返済」したい人です。
もしくは、今後の収入増が期待でき、最初の返済額を低く抑えておきたい方にも良いでしょう。
住宅ローン選びでは、「金利優遇幅が変わらないタイプ」か、「当初借入期間優遇型」かを理解して、どちらがご自身の返済方法にあうのかを意識して利用しましょう。
諸費用・保証料に注意
住宅ローン選びで重要なのは金利だけではありません。
住宅ローンを借入するには、利息だけ払えば良いわけではなく、諸費用の支払いも必要です。 諸費用の重要なものとしては「保証料・事務手数料」があげられます。
住宅ローンの諸費用も意外と金額が大きくなりますので、総支払額に対してばかに出来ない程大きな影響があります。 住宅ローンを選ぶ際には、金利だけでなく、諸費用も意識して選ぶ必要があります。
「諸費用なんてどの銀行も同じ」と勘違いされている方は少なくありません。
しかし、それは誤解です。特にネット専業銀行のなかには、諸費用がお得になる住宅ローンも存在しています。 せっかく、住宅ローンの金利が低くできたと喜んでいても、諸費用が高い住宅ローンを選んでいては損することもあります。
銀行の総費用(利息、保証料、事務手数料など)で住宅ローンを比較しないと、お得な住宅ローンを見つけることはできません。
お得な特典のある商品
各銀行の住宅ローン金利/諸費用・保証料を比較した後は、各銀行毎のメリットでも比較してみましょう。
銀行によっては、住宅ローン金利、諸費用以外に「お得な特典」が付帯されている住宅ローン商品もあります。 例えば、住信SBIネット銀行の住宅ローンは、「全疾病保障」に無料加入できます。全疾病保障は将来の健康被害に備えることが可能なサービスです。
疾病保障保険に自費で加入するには、住宅ローンの金利換算で、0.2~0.3%程度/年間を支払う必要があります。
また、イオン銀行ならイオングループでの買い物時に使える5%の割引特典もあります。 こういった金利に現れていない住宅ローンの付帯サービスを上手に活用することも重要です。住宅ローンを比較するには、銀行毎の魅力となるポイントがないか確認しておきましょう。
商品の解りやすさ
住宅ローン商品を選ぶうえでは商品内容の「解りやすさ」も大切な要素となります。
各銀行の住宅ローン商品を比較するうえで重要なのは、金利・諸費用・特典の3ポイントです。
単純に金利が低くて、諸費用が安ければ良いのですが、住宅ローン商品の中には、一見「安く見える」ように設定されていますが、利用してみると、「実は割高な住宅ローン商品」存在していますので注意が必要です。
例えば、住宅ローンを借入する時には、「金利が低い」・「諸費用が低い」のでお得だと思った住宅ローンが、借入後、金利が大幅に上昇してしまうものもあります。住宅ローンを借入する方のなかには、「借入時の金利」だけで比較してしまって、その後の金利変動を考えていない方もいます。
こういったミスを犯しやすいのは、「商品内容が複雑」だったり、「解りづらい」仕組みになっているからです。商品内容を「理解しにくい」住宅ローン商品には注意が必要です。商品内容を解りにくくして「誤解」させたり、他行の住宅ローンと比較しにくくしている可能性もあります。
良い住宅ローンほど、商品内容が解りやすく、メリットをシンプルに表現しています。「解りづらい」住宅ローンの多くは、得に見えるけど実は損なものが多く、複雑な条件設定が行われています。 今回ご報告する住宅ローンランキングでは、商品内容の解りやすさも重視しました。
複数の銀行に相談すること!
前述の通り、住宅ローンの借入時の金利は、「標準金利 – 金利優遇幅」で決定されます。
しかし、金利優遇幅は全ての方に一律同じではありません。金利優遇幅は、銀行の「審査結果」や「担当者の判断」、「交渉」に応じて、借入人毎に異なります。 通常、各銀行のホームページなどで公表されている、住宅ローン商品の適用金利は、金利優遇が最大限適用された場合の金利です。
つまり、公表されている住宅ローン情報だけでお得な商品を選んだとしても、必ずしもホームページで紹介されている最安となる金利条件が適用されるわけではないため、実際に相談してみないとご自身の条件は比較できないのです。
住宅ローン審査では、審査に通過するか落ちるかだけではなく、金利優遇をいくら適用するかも審査しています。満額の優遇金利が受けられなければ、お得な住宅ローンと期待していたにも関わらず、期待外れになることもあります。
お得に住宅ローンを借り換えするためには、複数の銀行に申込/相談するのが大切です。
特に、銀行の事前審査/仮審査段階なら、特別な書類の提出も必要ありません。インターネット上からの手続きで相談が可能です。
さらに、銀行によっては、他の銀行でも相談していて、そちらの金利が低いということが解ると、ホームページで公表しているよりも低い特別金利を適用してくれることもあります。
そのため、複数の銀行で住宅ローンを相談することは非常に重要になるのです。
住宅ローンランキング
それでは、各銀行の住宅ローンを比較した、10年固定/20年固定で選ぶ住宅ローンランキングをご紹介します。 今回比較、発表するのは、2020年8月時点の住宅ローンを借り換えする場合に使える「10年/20年固定金利ランキング」です。
1位 住信SBIネット銀行
<住宅ローン比較ランキング/借り換え/10年・20年固定金利>
No. | 銀行名 | 金利(優遇後) | 優遇期間 | 事務手数料・保証料 |
1 | 住信SBIネット10年固定 当初引き下げプラン | 1.16% | 当初10年終了後、優遇幅は0.7~1.8%に移行(当初優遇幅2.58%) | 借入額×2.20% |
1 | 住信SBIネット20年固定 当初引き下げプラン | 1.38% | 当初20年終了後、優遇幅は0.7~1.8%に移行(当初優遇幅2.58%) | 借入額×2.20% |
変動金利・固定金利ともに住宅ローン業界トップクラスの低水準
保険料無料で全疾病保障の特約付き団信を利用可能
一部繰り上げ返済手数料、返済用口座への定額送金も無料
既存住宅ローンの借り換えにも利用可能
申込はこちらから
2位 SBIマネープラザ
2 | SBIマネープラザ ミスター住宅ローンREAL 10年固定 | 1.16% | 当初10年終了後、優遇幅は0.7~1.8%に移行(当初優遇幅2.58%) | 借入額×2.20% |
2 | SBIマネープラザ 20年固定 | 1.38% | 当初20年終了後、優遇幅は0.7~1.8%に移行(当初優遇幅2.58%) | 借入額×2.20% |
*適用金利は、記事作成時点の適用金利であり、金利情勢等により毎月見直されます。
対面相談でネット銀行なみの金利を利用できる
金利や全疾病保障は住信SBIネット銀行と同水準
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所属銀行:住信SBIネット銀行株式会社/銀行代理業者:SBIマネープラザ株式会社/許可番号:関東財務局長(銀代)第268号
取扱業務: 円普通預金及び円定期預金の受入れを内容とする契約締結の媒介(勧誘及び受付) ※並びに資金の貸付けを内容とする契約締結の媒介(勧誘及び受付)当社は、銀行代理業に関して、お客さまから直接、金銭のお預かりをすることはありません。
※ただし、住宅ローン取引に付随するもののみを指す
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3位 三菱UFJ銀行(ネット専用住宅ローン)
3 | 三菱UFJ銀行10年固定 WEB限定申込 | 0.74% | 当初期間終了後、優遇幅は最大1.60% | 借入額×2.20%+3.3万円 |
日本で最も利用されている住宅ローン13年連続
ネットからの申込で金利の特別優遇を利用可能
7大疾病保障付きの団体信用生命保険も選べて安心
☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
4位 フラット35(住信SBIネット銀行)
4 | フラット35(保証型) | 0.91% | 自己資金20%以上、フラット35S利用 | 借入額×2.2% |
4 | フラット35(保証型) | 0.97% | 自己資金10%~19%、フラット35S利用 | 借入額×2.2% |
4 | フラット35(買取型) | 0.99% | 借入期間20年以下、フラット35S利用 | 借入額×1.1% |
4 | フラット35(買取型) | 1.06% | 借入期間21年~35年、フラット35S利用 | 借入額×1.1% |
フラット35は借入全期間の固定金利が特徴の住宅ローンです。 全期間固定金利のため、借入時点で総返済額が確定し、資金計画が立てやすくなります。 フラット35の利用では、金利水準が最も低く、全疾病保障の利用も可能な住信SBIネット銀行がおすすめです。
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
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適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
5位 りそな銀行
5 | りそな銀行10年固定 WEB限定借り換えローン | 0.645% | 当初期間終了後、優遇幅は最大2.035% | 借入額×2.2%+3.3万円 |
りそな銀行の住宅ローンは、借り換え限定/WEB申込限定の特別金利商品です。WEB申込と店頭申込で金利条件が異なりますので、ご注意ください。 りそな銀行は、都市銀行/店頭型銀行のなかでは、群を抜くお得な住宅ローンになっています。ネット専業銀行と比較しても遜色ない水準の金利条件であり、おすすめの住宅ローンと言えます。
6位 イオン銀行
6 | イオン銀行 当初固定金利10年固定 | 0.57% | 当初期間終了後、優遇幅は0.61%縮小 | 借入額×2.2% |
イオンでの買い物が5%オフになる「イオンセレクトクラブ」に5年間加入できる特典が付与されます。 イオン銀行なら、住宅ローン金利だけでなく、買いものでの割引まで受けられるメリットが一押しです。
7位 楽天銀行
7 | 楽天銀行 10年固定金利 | 0.916% | 借入全期間の優遇幅が一定 | 33万円 |
楽天銀行住宅ローンの諸費用(保証料・事務手数料)は「一律33万円」になります。 住宅ローンの借入額が1,600万円以上なら、一般的な銀行の住宅ローンと比較して、割安な諸費用で借入できます。「長期8疾病就業不能保障」に無料(銀行負担)で加入できるのもメリットになります。
楽天銀行住宅ローンは、ネット専業銀行のなかで「審査回答」・「契約までの期間」が短く、対応が速いのも特徴です。借入当初の費用を低く抑え、固定金利でお得に借入するなら楽天銀行もおすすめです。
変動金利ならこちら
住宅ローンの借入当初の金利を低く抑え、現在の低金利を最大限活かすなら、変動金利の住宅ローンもおすすめです。借り換えの場合の、変動金利がお得でおすすめな住宅ローンは以下でご紹介しています。
<変動金利がお得な住宅ローン特集>
変動金利/10年・20年固定金利を比較して、ご自身に合った借り換え方法を探しましょう。
まとめ
2020年8月現在で、借り換えに使用したいお得な住宅ローンのうち、10年/20年固定で利用するのに適した住宅ローンを比較・ランキング形式で発表しました。
住宅ローン選びでは、金利と諸費用/保証料、事務手数料が確認するべきポイントとなります。 今回は特に、未曽有の低金利の環境下だからこそ、将来に向けて金利を固定化するため、10年/20年の固定金利型の住宅ローンという切り口で主要な銀行の住宅ローン商品を比較、ランキングしてみました。
こちらでご紹介した内容を参考に、是非、住宅ローンの借り換えを成功させて下さい。
<関連記事:住信SBIネット銀行のメリット>
https://www.ozyouzumoney.online/article/453711789.html
https://www.ozyouzumoney.online/article/zyutakuloan-nensyu300.html