住宅ローンは数千万円もの借入になることも多く、借入の金利や返済条件などの借入方法や、商品の選び方次第で返済額に数百万円単位の差がつくことが少なくありません。
さらに、借入金額が大きいことから、その他の借入に比べて銀行の住宅ローン審査も厳しくなりがちです。
審査に無事通過して、「金利が低いお得な住宅ローン」を利用するためにはコツがあります。
今回は、住宅ローンの相談方法から銀行との交渉など、住宅ローン利用に関する究極のコツをご紹介いたします。
住宅ローンの基礎の基礎
住宅ローンについて、利用のコツをご説明する前に、まずは簡単に基礎となるいくつかのポイントをおさらいしましょう。
住宅ローンとは、言葉のとおり、住宅購入のために借り入れするローンであり、完済までの返済期間はだいたい最長35年としている金融機関が多いでしょう。
まれに、40年とか、50年といった超長期の住宅ローンを取り扱っている銀行もあります。
以降では、住宅ローンを検討するために知っておきたい住宅ローンの基礎知識を整理しておきます。
気になる金利の基礎
住宅ローンの借入金利は、半年毎に金利が変わる「変動金利」と5年や10年ごとに見直しされて、決まった期間同じ金利を約束されている「固定金利」の2種類があります。
なお、固定金利にはフラット35のように借入期間全体を固定金利にするような超長期金利のものもあります。
現在はデフレが影響して超低金利時代といわれており、住宅ローン金利が低いので借りる側としてはお得な時期と言えます。
未曽有の低金利時代と呼ばれることもあり、「今が住宅ローンを借りるチャンス」なんて言葉を聞かれたことのある方もいるでしょう。
しかし、アベノミクスの影響や、オリンピック前に特需の動きもあり、今後は金利が上昇する見通しという意見が強く見られるようにもなりました。
2018年において、長期金利が上昇する動きが見られましたが、2018年後半から2019年にかけて、やや景気が失速する兆候が出始めており、最近は長期金利も再度低下しています。
そのため、しばらくは住宅ローン金利も現状のまま低水準が継続するものと考えられます。
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諸費用に関する注意
実際に住宅ローンを借り入れる際には、金利のほかに銀行に支払う保証料や、事務手数料がかかることがほとんどです。
この2つ(保証料・手数料)については初期費用として先に支払う場合もあれば、金利に上乗せして月々返済していく場合もあります。
後者は住宅購入時に自己資金がない人でも手が出しやすいですよね。
なお、住宅ローンを借りる際には団体信用生命保険に加入する必要があります。
但し、一般的に、団体信用生命保険は、銀行の住宅ローンを利用する場合は、保険料を銀行が負担してくれますので借入人に負担はありません。
フラット35の場合は、加入が任意であるため、団体信用生命保険への加入は借入人が保険料を負担する必要があります。
このように金融機関によって住宅ローンにも特色がありますので、比較するときは必ず、「金利」と「諸費用」をチェックしましょう。
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借入可能額の考え方
一般論として、住宅ローンで借入できる限度額は「年収のおおよそ8倍」と言われています。
しかし、限度額いっぱいで借り入れしてしまい、毎月の返済に苦しんでいる方も多くいます。
そのため、現実的に住宅ローンの借入可能額を考える場合には、「月々の返済額が払えるかどうか」で見ていくと、ゆとりある資金計画を立てやすくなります。
つまり、住宅ローンの借入額を決定する際には「銀行で借入できる上限額」よりも、「ご自身が無理なく返済できる額」を重視した方が良いでしょう。
無理をした額を借入すると、せっかく住宅を購入しても、将来的に返済ができなくなって手放さざるを得ないということもあり得ます。
なお、銀行が審査で判断する住宅ローンの借入可能額は、以下の関連記事で詳しくご紹介しています。参考にして見てください。
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住宅ローン選びの3つのコツ
次に、たくさんある住宅ローンの中から、お得に金融機関を選ぶ3つのコツをご紹介します。
住宅ローン選びは、住宅ローンをお得に利用するための最重要事項でもあります。
こちらでご紹介する住宅ローン選びのコツをしっかりと理解しておきましょう。
自分にあった住宅ローンを選ぶ
例えば、若い方で住宅ローンを検討されている方から多く聞かれるのが「貯蓄がなくても、家を購入できますか?」という質問です。
これは住宅購入時に必要と言われる「自己資金」「頭金」に関する質問ですが、自己資金を準備できていない方は少なくありません。
まずは自己資金について整理しておきましょう。
借入金額のコツ
住宅ローンの借入期間を長くとれる方(20代・30代)で健康であり、安定した年収がある方は、保証料・手数料を金利に上乗せして月々支払うことができるタイプのローンがおすすめです。こういった住宅ローンのことを、保証料内枠方式の住宅ローンや、金利上乗せタイプの住宅ローンと呼ぶこともあります。
住宅ローンを銀行で相談される際には、「保証料内枠方式」で相談されてみたり、もしくは、諸費用も含めた「フルローン」として相談されてみるのが良いでしょう。
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逆に、いくらか頭金が現金で用意できる方は、保証料・手数料を先に支払うことができるので、以降の返済期間を短くしたり、月の返済額を軽くすることができます。
もちろん、自己資金を活用して、借入金額を少なくできれば、その分、利息の負担が減りますので、住宅ローンの返済総額は少なくなります。
自己資金のある方は、審査にも通りやすくなりますので、自己資金があった方が有利となることは間違いありません。
金利タイプ選び方のコツ
住宅ローンの「金利変動のリスクが怖い」という方は35年固定金利のフラット35がおすすめです。
フラット35の全期間固定金利は、借入時において変動金利よりも金利は高くなりますが、将来的に金利が上昇するリスクはありません。
そのため、借入時点で返済総額を確定できるため、安心を買うという意味で考えると決して高くはない金利差だと言えるでしょう。
なお、フラット35を扱っている金融機関が窓口となっていますが、同じフラット35でも、それぞれの金融機関毎に金利や諸費用が違います。
そのため、フラット35を利用する場合でも各銀行を比較検討すると良いでしょう。
フラット35の最安金利は住信SBIネット銀行
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
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適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
今、カードローンやマイカーローンなどを組んでいる場合は、同じ銀行に限らず「おまとめ」ができる銀行を選ぶのも良いでしょう。
残債金額が多い場合はなおさら、住宅ローンにまとめたほうが断然に金利がお得です。
「車のローンが終わったら家を建てよう」は損でしかありません。
仮審査は複数の銀行に出す
条件交渉を難しく考えがちな住宅ローンですが、銀行の「商品」であると思えば考えやすいと思います。
金利を下げる交渉とは、商品の価格を下げることと同じです。
例えば、電気屋で同じ商品が別の店舗で安い値段で売っていることを伝えると、同じ金額、もしくはおまけが付けたりしてできるだけ自社から買ってもらえるように頑張ってくれますよね?
住宅ローンも同じことで、銀行からお金を借りるわけですが、銀行は金利・手数料で利益を得るわけです。
そう考えると「他行の住宅ローンと競合させる」ことでより良い条件(金利・保証料の減額)を引き出すことができるかもしれないというわけです。
そのため、住宅ローンを借りるにあたっては、銀行は単独の1行で相談するよりも、複数の銀行で、同時並行で相談することがおすすめです。
一方の銀行で得た金利条件を持って、他行とも相談するわけです。
そうすることで、住宅ローンの金利条件を良くするだけでなく、審査結果に不安になることも少なくなったり、交渉においての精神的な余裕にも繋がります。
まずは、インターネットから相談可能なネット専業銀行の住宅ローンから始めてみるのが良いでしょう。
審査を出す金融機関は3行まで!
前述の通り、世の中にはたくさんの住宅ローンがあります。
各銀行ともお得な住宅ローンを競って宣伝していますが、金利条件などは審査結果に応じて決まります。
そのため、仮審査を得ないと、ご自身に実際適用される金利条件は解りません。
せっかく、最安の金利条件となる住宅ローンを探しても、気が付けば、それほど低い金利で借入できないということもあり得ます。
そのため、住宅ローンを検討する場合、まずは複数の銀行に事前審査を出してみるのが大切です。
そのうえで、ご自身の条件を確認したうえで銀行を比較するわけです。
しかしながら、この住宅ローンの仮審査、手当たり次第に数多くだしてしまうことは避けてください。
金融機関が審査のために個人信用情報を開示した際に足跡が残ります。
この足跡は、次に相談を受けた銀行にも解ってしまいます。
そのため、やりすぎると「どこも貸してくれないから手当たり次第出しているのでは…?」といらぬ不安要素を銀行に与えてしまう可能性があります。
住宅ローンの場合、3~4社に並行して相談することは一般的ですので、3社程度なら問題ないでしょう。
しかし、それ以上に多いことには注意が必要です。多くの銀行に相談し過ぎないことも重要なコツになります。
住信SBIネット銀行は口座振替が無料!!
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
仮審査に出す書類を書くことも結構な労力となりますので、3行程度に絞って出すことが理想的です。①でご紹介したとおり、自分にあった条件の商品がある金融機関を選ぶことが大切です。
住宅ローン選びの究極のコツ
ここで、これから住宅ローンの利用や相談を計画している方に、是非知っていてほしい裏技を2つご紹介します。
住宅ローンを利用するコツに、究極のコツ2選を追加いたします。
住みたい地域の建築現場はどこの住宅メーカーが多いですか?
1年に1回、市町村ごとに住宅着工ランキングが発表されているので、こちらを参考にしても良いと思います。
まずはご自分が住みたい地域のナンバーワン住宅メーカーを見つけてください。そこで1番売っている営業マンに当たれば万歳です。
よく売れる営業マンは、それだけ銀行に住宅ローンのお客様を紹介しているということです。
銀行側もお客様を連れてくる営業マンとは仲良くしておきたいので、「〇〇さん(営業マン)のお客様」ということで少し頑張ってくれることがあります。
また利用頻度が高いメーカーのお客様は信用性を高く見てくれることがあります。
よって、個人で他行に出して通らなかった融資が通った!なんてミラクルも稀にあるのです。
また、その住宅メーカーで建てるつもりがなかったとしても、希望の融資額で仮審査を通してしまえば、他社で建てても住宅ローンの審査結果は有効となる場合がほとんどです。
この時注意しなければならないポイントが2つあります。
ひとつは、住宅ローンの希望額は大目に見積もって、今回想定される最高額で提出することです。
住宅ローンの融資希望額が、審査通過時に比べて増額になると再審査となり、審査がとおりにくくなる場合が多いので注意しましょう。
ふたつめは、住宅メーカーが提携している金融機関で審査した場合は、他社で建てると条件が悪くなる可能性があることです。
大手財閥系の不動産会社やゼネコン系の提携住宅ローンから、規模が小さくなる住宅メーカーなどに変更となる場合は注意が必要です。
気がついていない方が多いのですが、銀行の住宅ローンは期間限定で金利引き下げキャンペーンや、保証料0円キャンペーンを行なっている場合があります。
実際に融資を受けることになった場合、多くて3回程度、店舗に足を運ぶことになることになりますが、少しくらい遠出することになったとしても、保証料(30万前後とする金融機関が多いです)が無料になるというのは大きいですよね。
多くのお客様に周知してもらうために金融機関側もこの時ばかりは太っ腹になっています。
キャンペーンだからと審査が緩くなることはありませんが、通常よりも良い条件で住宅ローンを借り入れできる可能性が高いので、利用しないのはもったいないですよ。
おすすめ住宅ローン
住宅ローンを借入する際には住宅ローン選びが大切です。銀行選びを間違えると支払額が増加して大きな損をしてしまうこともあります。
以下に、現在利用がおすすめな住宅ローンをご紹介します。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行はネット専業銀行であり、住宅ローンの借入金利が業界トップクラスに低いことで有名な銀行です。
さらに、全疾病保証に無料で加入できますので、死亡・高度障害だけでなく、その他の理由で就業不能になった場合も住宅ローンの返済義務を免除してもらえます。
なお、住信SBIネット銀行では、親子ペアローンや、夫婦ペアローン、収入合算などにも積極的に取り組んでいますので親子でも借入しやすい住宅ローンと言えます。
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
なお、住信SBIネット銀行はネット銀行のため、対面で相談しながら借入できないのがデメリットだと言われています。
特に、親子で住宅ローンを借入する場合など、良く相談して借入したい方も多いでしょう。
こういった方には、SBIマネープラザがおすすめです。SBIマネープラザは対面相談しながら住信SBIネット銀行と同条件の住宅ローンを借入できるサービスです。
なお、SBIマネープラザは店舗数が少ないため、以下から予約することが必須となります。
★SBIマネープラザの住宅ローンサービス
★完全予約制ですのでまずはご予約ください
★ネット銀行の低金利を対面相談で利用可能
住信SBIネット銀行と同水準の低金利
全疾病保障特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 2億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.41%、10年固定金利 0.53% (2021年7月時点) |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 団信・全疾病保障付(金利上乗せなし) |
三菱UFJ銀行(ネット受付専用)
三菱UFJ銀行は大手都市銀行です。さらに、三菱UFJ銀行は住宅ローンの取り扱い件数も全国で1番多いと言われている人気の銀行でもあります。
さらにこの人気No1を12年連続で維持しているのも脅威の実績です。
三菱UFJ銀行はネット申込であれば、店頭申込よりもかなり低金利で利用できるという特徴があります。
☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
住信SBIネット銀行(フラット35)
フラット35の借入も住信SBIネット銀行がおすすめです。
フラット35の借入はどこの銀行で借入しても同じではありません。銀行毎で借入時の条件は異なります。
住信SBIネット銀行の場合、「買取型」と「保証型」のどちらかを選択することができ、フラット35を取り扱う金融機関のなかでもトップクラスに金利が低いことが特徴です。
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
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適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
まとめ
上記の点をまとめると、住宅ローンをお得に借りるためのコツには以下のようなものがあります。
- 金利・保証料・団体信用生命保険のほか、頭金・給与口座も考慮して自分にあった金融機関を2〜3行に絞る
- 地元の売れてる住宅メーカーを通して仮審査を提出する
- 金融機関のキャンペーンを見逃さない
この3つのコツを抑えたうえで、住宅ローン選びや、銀行との相談に動いてみてください。
皆さんの家づくりがうまくいきますように!