新生銀行カードローン「レイク」の新規融資が2018年(平成30年)3月末で終了したのをご存知ですか?そして、現在はレイクALSAという新商品が始まっています。
新生銀行のレイクは銀行・消費者金融カードローン、それぞれの良い所取りとも言えるカードローンであり、「総量規制外で借入できるカードローン」として有名でもありました。現在のレイクALSAに代わって、総量規制の影響は変化したのでしょうか。
既に新生銀行レイクご利用中の方だけでなく、これから新規申込を予定していた方にも、新生銀行レイクの気になる今後をご説明します。
新生銀行レイクとレイクALSAって?
最初に「新生銀行レイク」と「レイクALSA」の概要を簡単に整理しておきましょう。
新生銀行レイクは、他の銀行や、消費者金融のカードローンとは、少し違ったサービスとして注目度の高いカードローンです。
新生銀行レイクとは?
新生銀行レイクとは、2018年3月まで新生銀行が新規受付を行っていたカードローン商品です。
2018年3月に新規受付を停止して、現在は既に契約のある方、及び過去に契約があった方からの再契約のみを受付しているカードローンです。
そのため、今までに一度も新生銀行レイクを利用したことが無い方は利用できないカードローンとなっています。
なお、新生銀行レイクは現在名称を変更して、「新生銀行カードローンL(エル)」となっています。
レイクALSAとは?
一方、レイクALSAとは、新生銀行の子会社となる消費者金融(新生フィナンシャル)が取り扱っているカードローンです。
2018年3月に新生銀行レイクが新規受付を終了してから、「レイク」を承継するようにして「レイクALSA」がリリースされました。
現在、TVコマーシャルなどで紹介されている新生銀行グループのカードローンは「レイクALSA」であり、新生銀行として積極的に推進しているカードローンであると言えるでしょう。
銀行?消費者金融?
新生銀行レイク(現在のカードローンL)というのは、「新生銀行」が直接契約、融資しているカードローンです。
さらに過去をたどれば、元々、「レイク」という消費者金融が存在していたのですが、新生銀行グループ入りし、その後、新生銀行が吸収合併して、新生銀行の一部として譲り受けしました。
そして、新生銀行のカードローン事業をレイクというブランド名で行うこととなり、「レイク」の名を残して、「新生銀行レイク」のブランドでカードローン事業を展開してきました。
つまり、元々消費者金融だった「レイク」が銀行の一部となり、銀行カードローンとして取り扱っていたのがレイクであり、現在のカードローンLとなります。
以前からレイクを利用されていた方からすれば、消費者金融でカードローンを作ったつもりが、いつの間にか銀行になっていたといったところでしょう。
一方、レイクALSAは異なります。
レイクALSAは新生銀行の子会社である新生フィナンシャルが融資を行うカードローンです。
つまり、銀行系列ではありますが、消費者金融が行っているカードローンとなります。
サービスの特徴
新生銀行レイク(カードローンL)、およびレイクALSAともにカードローンの借入条件はほぼ同じです。
レイク(カードローンL)・レイクALSAともに、借入限度額の上限は500万円で、金利(年率)は
もともとレイクは銀行カードローンでしたが、「消費者金融なみの審査基準・金利設定で、銀行として融資を行うカードローン」でした。つまり、カードローンとしての借入条件は銀行カードローンとしてはあまり良くありませんでした。
しかし、レイクには元々メリットもありました。
銀行カードローンであるメリットは、間違いなく「総量規制」です。
総量規制とは、個人が無担保でお金を借り入れする際の上限額を「年収の3分の1」までに制限する法律です。
総量規制は、消費者金融は対象ですが、銀行は対象外でしたので、カードローンLのような銀行カードローンは融資額の制限を受けません。そのため、新生銀行としてカードローンをすれば、この総量規制に関係なく貸付ができました。
一方、子会社の消費者金融である新生フィナンシャルは総量規制を受けますので、レイクALSAは総量規制の範囲内(年収の3分の1)までしか借入できないということになりました。
なお、以前から環境が変わり、「銀行がカードローンで貸し過ぎている」と批判を世間から浴びるようになりました。加えて、金融庁から銀行業界に対する指導もあったと言われています。
その結果、銀行カードローンであっても、総量規制を全く無視した融資は難しくなり、自主規制として総量規制に準じた融資を行うようになっています。
特に、銀行業界としての自主規制であることから、大手銀行ほど制限は厳しくなったと言って良いでしょう。
つまり、新生銀行カードローンLが銀行カードローンであるからと言って、メリットはほとんど無くなっていると言って良いでしょう。
新生銀行レイクの商品内容や、サービスの特徴は以下で詳しく解説しています。
レイクALSAと新生銀行カードローンLの商品特徴と総量規制の影響
新規申込停止
そんな中、2017年12月に、新生銀行は、新生銀行カードローン「レイク」(カードローンL)の新規申込の受付停止、新規融資を停止すると発表しました。
新生銀行レイクに関する発表内容の要旨は以下となります。
<新生銀行レイクの発表要旨>
- 新生銀行レイクは2018年3月末で新規受付を停止(新規融資停止)
- 融資残高は新生銀行に移す
- 既に新生銀行レイクを契約している方は利用可能
- 今後は貸金業者子会社でカードローン事業を行う
新生銀行レイクへの新規申込は2018年3月末で終了となりました。そのため、現在のカードローンLに対する新規申込はできません。
既存契約者は利用継続できる
2018年3月末時点で既に新生銀行カードローン「レイク」を契約している方は、その後も継続して新生銀行カードローンLを利用できます。
あくまで停止されるのは、「新規の申込受付」です。
既に契約している「新生銀行カードローンLでの借入が出来なくなる?」と不安な方はご安心ください。
また、過去に新生銀行レイクを契約していて解約したからの再契約も例外として受付されています。
過去に利用実績が無い新規申込はできませんが、再契約という場合だけ可能です。総量規制外となるレイクALSAではなく、銀行カードローンである「カードローンL」の利用を希望する方は、こちらの再契約を利用するのが良いでしょう。
その他カードローンは現状維持
新生銀行グループには、レイクALSA以外に、カードローン事業が3つあります。
新生銀行グループのカードローン商品をまとめると以下のようになります。
<新生銀行グループのカードローン>
名称 | レイクALSA | カードローンL | スマートカードローンプラス | ノーローン |
発行会社 | 新生フィナンシャル | 新生銀行 | 新生銀行 | 新生パーソナルローン (旧シンキ) |
総量規制 | 対象 | 対象外 | 対象外 | 対象 |
2018年3月以降 | 積極推進中 | 新規融資停止 | 継続 | 継続 |
簡単に言えば、レイクALSAとカードローンL以外のカードローン事業には変化がなく、以前から継続です。
これまでのカードローン事業を分類すると、以下のようなイメージになります。
<商品分類>
カテゴリー | 商品名 |
銀行カードローン | スマートカードローンプラス |
銀行カードローン | カードローンL |
銀行カードローン | レイクALSA |
消費者金融カードローン | ノーローン |
銀行カードローンと、消費者金融カードローンの中間的な位置にあったレイクが、銀行カードローンである「カードローンL」と消費者金融カードローンである「レイクALSA」に分けられました。
2つのカードローン商品の金利などの条件はほぼ変わりませんので、銀行か消費者金融かという違いのみと考えれば良いでしょう。
銀行の即日融資停止
そのうえ、2018年1月以降は、銀行カードローンは即日融資停止になることになりました。銀行カードローンの即日融資停止は、「自主規制強化」の一環ですので、影響度合いはこれからでないと解りません。
しかし、総量規制が出来てから生まれた銀行カードローンのメリットは失われ、むしろ消費者金融のカードローンの方がメリットは多くなる傾向にあります。
こういった流れも、新生銀行レイクの新規融資停止の原因にあるのでしょう。
即日融資が重要?
そもそも、なぜ新生銀行は「レイク(カードローンL)」の新規融資を停止し、レイクALSAへと移行したのでしょうか。
この原因は前述の銀行カードローンの即日融資停止にあると考えられます。
銀行カードローンは総量規制の対象外とは言っても、自主規制によって総量規制に準じた運営に代わってきています。新生銀行も大手銀行ですから、この自主規制の流れには逆らえないでしょう。
加えて、自主規制の強化によって銀行カードローンは即日融資も停止となりました。
こういった即日融資が出来ない銀行カードローンよりも、総量規制の対象にはなっても即日融資ができる消費者金融カードローンの方がメリットは大きいと判断したものと考えられます。
まとめ
新生銀行カードローン「レイク」による新規申込は2018年3月末で受付を終了し、・新規融資停止となります。今後は、子会社の消費者金融を通じて、あらたな消費者金融事業(カードローンなど)を立ち上げる予定です。
なお、既に新生銀行レイクで契約している方は、今後も利用が継続できます。追加借入も当面継続できる予定です。
いつまで継続されるかは不明ですので、心配な方は、別のカードローン契約を追加するか、新生銀行からの連絡・発表に注意するようにしましょう。
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