ファクタリングと言えば、いざ銀行やビジネスローンで融資を受けられないときでも使用できる可能性がある資金調達ですが、あまりメジャーではないので、使用するのは不安だという方も多いのではないでしょうか。
確かに、ファクタリングは銀行やローン会社のように免許制ではないので、どのような事業者でも新規参入することができます。
本記事ではそのようなファクタリング会社の中から安心・安全な会社を見分けるポイントについて説明します。
ファクタリングのリスク
まず、安心・安全な会社の見分け方について説明する前に、ファクタリングにおけるリスクについて説明します。
ファクタリングに関わるリスクは主に、手数料が高い、取引先にばれる可能性がある、債権を回収できなかった場合の3種類があります。
手数料が高い
まず、ファクタリングの注意点の1つ目として挙げられるのが手数料の高さです。
二社間ファクタリングになれば手数料は10%から20%になることもあります。
<関連:2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いとは?>
このような手数料の高さから、何も考えずに資金繰りが苦しいという理由だけで安易にファクタリングしてしまえば、その後の資金繰りに大きな悪影響が発生してしまいます。
一般的に銀行融資などよりも資金繰りが棄損しやすい資金調達方法で、リスクが高いと言えます。
取引先にばれる可能性がある
2つ目のリスクが取引先にばれるリスクです。
もちろん、取引先との契約で債権譲渡禁止特約のような条項を設けていない限り、売掛債権は自由に売買することができます。
しかし、取引先の立場からすれば、どのような会社かわからない第三者(ファクタリング会社)に債権を売却されるのは漠然とした不安があります。
また、利用者はファクタリングをしなければならないほど財務的な問題があるとも考えられるので、ビジネスを安定させるために、できるだけ利用者に対する発注を抑えようとも考えるはずです。
このように、取引先にファクタリングを利用していることがばれることには何のメリットもありません。
債権が回収できなかった場合
最後に紹介するリスクが、ファクタリングした債権をファクタリング会社がきちんと回収できなかった場合です。
ファクタリングでは原則として、たとえ売却した売掛債権が回収できなかったとしても、債権を買い戻す必要のないノンリコース契約です。
ただし、理論上は、債権を回収できなかった場合に債権の買い戻しを利用者に求めることができるウィズリコース契約の形で契約することもできます。
悪質なファクタリング会社はこのあたりを曖昧にして、債権を回収できなかった場合に実はウィズリコース契約なので債権を買い戻して欲しいと迫ることも考えられます。
売掛債権が回収できなかった場合のルールについてはきちんと確認する必要があります。
危険な会社を見分けるポイント
以上のようにファクタリングには3つのリスクが存在することを説明しました。
実は、ファクタリング会社の中にも悪徳業者は存在すると考えられます。
2000年代にヤミ金に関する取り締まりが厳しくなったことから、規制の厳しいヤミ金から規制法のほとんどないファクタリング会社に鞍替えした会社がいくつも存在すると言われています。
2016年には実際にファクタリング契約を装って、実際にはヤミ金のような高利貸しをしていたことが判明して、東洋商事という会社が摘発されました。しかし、このような摘発は氷山の一角だと考えられます。
では、このような危険なファクタリング会社に騙されず、取引を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか。
相見積を取る
まず、基本中の基本ですがファクタリングをする際には相見積を取るようにしてください。
相見積をとることによって、債権をより高く売却することができますし、複数のファクタリング会社を比較することによって危ない雰囲気を持った会社を排除することができます。
<関連:ファクタリングで相見積もりを活用する方法>
詳しく債権の情報を伝えなくても簡易査定をしてくれる企業もあるので、まずは簡易査定でファクタリング業者同士を比較してみてください。
<関連:ファクタリングの簡易査定を利用する方法>
ファクタリングの売掛金仮査定でファクタリング審査や手数料を確認する方法
怪しい雰囲気の会社を避ける
何社かのファクタリング会社のホームページを見ていると危険そうな会社は感覚的に判断できるようになります。
例えば、会社住所が記載されていなかったり、あるいは他のテナントが入居していたり、明らかに実績を誇大広告していたり、電話番号が固定電話で無かったり、使っている口座が会社名義ではなく個人の口座だったりと、危ないファクタリング会社は、危ない雰囲気を醸し出しているものです。
上で挙げたようなチェックポイントはよくある判別方法ですし、他にも他社サイトを比較していると危険そうな会社の兆候を感じることができるかもしれません。
また、ファクタリング会社を選択する際には、利用者の口コミや評判を参考にするのも有効です。
<関連:口コミ・評判の良いファクタリング会社>
契約書をきちんと読む
また、怪しい会社にひっかからないためにはファクタリング契約書(売掛債権の譲渡契約書)をよく読むことも重要です。
きちんと契約書を交わしてくれないファクタリング会社は論外として、口頭で説明された内容と実際に契約書に書かれた内容が異なっていたり、さりげなく利用者側が不利になる条項が含まれていたりするかもしれません。
例え、資金調達を急いでいて、時間が無かったとしても、きちんとファクタリング契約書は確認してください。
ファクタリング利用の注意点
安心・安全なファクタリング会社を見つけられても、それだけで安心して利用できるというわけではありません。
ファクタリング自体がリスクの高い資金調達方法であることを留意して、上手に活用することが大切です。最後にファクタリング利用の注意点について説明します。
手数料とバレるリスク
安心・安全なファクタリング会社を利用しても、手数料の高さと取引先に売掛金を譲渡したことがバレるリスクはつきまといます。
ファクタリングを利用する際にはこの2つのリスクをきちんとコントロールする必要があります。
このうち、バレるリスクについては2社間ファクタリングによって限りなく低くすることができます。
2社間ファクタリングでは債権譲渡登記によって債権の所有者を明確にするので、取引先には債権譲渡の事実について通知されません。
登記を確認すればある程度調べることは可能ですが、一般的にそこまで調べることもほとんどありません。
よって、2社間ファクタリングであれば取引先に売掛債権を売却したことがバレる可能性は低くなります。
しかし、それでもゼロにはなりません。取引先が念入りに登記を調べれば債権が譲渡されていることがわかってしまうためです。
手数料をどうカバーするのか
ファクタリングを利用する際に発生する、一番大きなリスクはファクタリング手数料の高さです。
こればかりは、リスクコントロールは困難です。
質の良い債権であれば手数料は低くなるかもしれませんが、それでも銀行融資などと比較すると資金調達コストは高くなると考えられます。
利用する際は、ファクタリングをすることによって発生する資金繰りへの悪影響に対する対策を考えた上で利用した方が良いでしょう。
場合によっては、ただファクタリングによって資金調達するだけではなく、事前に厳しいコストカットを行っておくべきです。
おすすめのファクタリング会社
ファクタリング利用時には、安心・安全に利用できるファクタリング会社を選択することが最低限の条件です。
しかし、ファクタリング経験の浅い会社や、初めてという方には、どのファクタリング会社が安全なのかは分かりにくいものです。
ここでは、知名度が高く、口コミ・評判の良い、安心して利用できるファクタリング会社をご紹介します。
ビートレーディング
ビートレーディングはファクタリング会社の中でも最も知名度が高く、有名な大手ファクタリング会社です。
さらに、法人企業だけでなく、個人事業主も利用できるうえ、小口のファクタリングにも対応してくれます。
口コミ、評判も多く、安心して利用できるファクタリング会社です。
☆ファクタリング業界で最も知名度・利用実績が豊富
☆全国対応可能
☆かんたん5秒の簡易診断サービスあり!
適用金利・手数料など | 2%~(ファクタリング手数料) |
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所要時間 | 最短即日での現金化 |
その他優遇など | 2社間・3社間ファクタリングも利用可能 |
資金調達限度額 | 3億円 |
利用できる方の条件 | 個人事業主・法人ともに可能 |
ファクタリングの関連記事
ビジネスローンも検討する
以上のような理由から、ファクタリングを利用する際にはビジネスローンもセットで検討した方が良いでしょう。
ビジネスローンとは、ノンバンクが行う事業性融資です。無担保・第3者保証人なしのビジネスローンもあり、中小企業や、個人事業主が利用しやすいビジネスローンもあります。
また、ビジネスローンは売掛債権が無くても利用できる資金調達方法であり、売掛金が無い事業者にも利用可能です。
ビジネクスト
ビジネスローンを取り扱うなかでも大手の会社です。消費者金融の大手として有名なアイフルの子会社です。
☆事業者向けビジネスローン
☆アイフルグループ
☆急な資金調達に対応可能
☆無担保・無保証(第3者保証)
☆年会費/保証料不要
借入可能額(最大) | 1,000万円 |
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適用金利・手数料など | 3.1%~18.0% |
その他優遇など | カードローンタイプでいつでも自由に借入可能・年会費/保証料不要 |
まとめ
本記事では安心・安全なファクタリング会社と危険なファクタリング会社を見分けるポイントについて説明してきました。
危険なファクタリング会社は、他のファクタリング会社と比較すると感覚的に危険であることが読み取れます。
電話が固定電話でなく携帯電話だったり、住所がきちんと記載されていなかったり、明らかな誇大広告を行っていたり、契約書をきちんと交わさなかったり、取引口座が個人の口座だったりと、冷静にチェックすれば怪しいことがすぐにわかります。
ファクタリングを利用する際には、他のファクタリング会社と比較したり、相見積を取ったりすることによって危ない会社を避けることができます。
ただし、安心・安全な会社を利用しても取引先にバレる可能性はゼロにはなりませんし、資金繰りへの悪影響をコントロールしなければならないので注意してください。