「オーバーローン」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
住宅ローンは審査基準の厳しさや、担保があるといった制度的な特徴から金利が低いというメリットがあります。
そのため、多めに融資をしてもらい、低い金利で車や家財道具などを購入しようとする人もいます。
しかし、住宅ローンの資金使途を誤ると、契約違反になって一括返済を求められることも考えられます。
今回は、住宅ローンのオーバーローンの概要やどんな時に契約違反になるのかなどお話ししていきます。
オーバーローンとは?
まずは、住宅ローンのオーバーローンについて概要を正しく理解しましょう。
住宅ローンのオーバーローンは、専門家が問題視する声も多い住宅ローンの利用方法です。
オーバーローンを簡単にいえば、「家を建てたり、購入したりするのに必要な金額以上の金額を住宅ローンとして融資を受けること」をいいます。
住宅購入(建築)に本来必要な金額を超えて借入しているという意味でオーバーローンと言うわけです。
オーバーローン:住宅ローン > 住宅購入代金(住宅建築資金)の借入
しかし、オーバーローン全てが悪い行為や、違反行為というわけではありません。
住宅ローンは、本来であれば土地と家を購入するためだけのローンになります。
しかし、住宅を購入するためには、諸経費や家財道具、引っ越し費用などさまざまなお金がかかり、思ったよりも高額になるケースは少なくありません。
これらの諸経費、付随費用を住宅ローンに含めて借入できるとしている銀行もあります。
純粋に住宅を購入(建てる)費用以外にかかる諸費用も住宅ローンとして融資を受けることを「オーバーローン」といいます。
オーバーローンの注意点
オーバーローンは、諸費用も住宅ローンに組み込むことができるため利用する人が多くいます。
しかし、注意点として以下の2つがあります。
オーバーローンの注意点
- 金利が高くなる可能性がある
- 融資の審査に通らなくなる可能性がある
最近では、住宅ローンの申請額・自己資金の比率・住宅の価格に対する借入希望額の比率などを元に金利をつける銀行が増えています。
つまり、購入する住宅の金額に対し、融資額が多いと金利を高く設定する傾向があるのです。
オーバーローンは必要な資金すべてを住宅ローンで借入することになるので、金利は頭金がある人に比べて高く設定される可能性があります。
自己資金の多寡が金利に影響する例としては、フラット35が挙げられます。フラット35は自己資金が住宅購入資金の何割あるかで金利設定が異なります。
例えば、住信SBIネット銀行のフラット35の場合、以下の区分で明確に適用金利に差が設けられています。
- 自己資金が1割
- 自己資金が2割
つまり、自己資金が1割の方と、2割以上ある方は、それぞれ住宅ローンの適用金利の条件が異なります。
もちろん、より多く自己資金を用意している自己資金2割という方の方が住宅ローン金利は低くなります。
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
---|---|
適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
また、希望融資額が大きければ大きいほど、収入や財産などさまざまな審査基準のハードルが高くなることが予想できます。
収入などに見合った金額以上の融資を受けたいといった場合、審査に通るのが難しい可能性があるので注意しましょう。
住宅ローンにも種類がある
一言で住宅ローンといっても、融資の受け方として3つの種類があるのをご存知でしょうか。
固定金利や変動金利などといった、金利などに違いがあるのは注目されがちですが、融資の受け方にも違いはあります。
それぞれの違いについてお話しましょう。
一般的な住宅ローン融資
特に名前があるわけではないので「一般的な住宅ローン融資」として説明します。
一般的に、頭金と購入に必要な諸経費をある程度用意してから、住宅を購入するというケースが多いでしょう。
単純に住宅を購入する場合、「土地・住宅本体+諸費用」がかかりますが、ここから「頭金+諸費用」を引いた金額を住宅ローンとして融資を受けるというパターンです。
この場合、住宅ローンは「土地・住宅本体」のみなので純粋な住宅ローンといえます。
フルローン
昨今では、「頭金なしで購入することができます!」などといった住宅の広告を見ることがあります。
この頭金がない状態を「フルローン」といいます。
「土地・住宅本体+諸費用」がかかるところ、「土地・住宅本体」を全て住宅ローンで借入する方法がフルローンです。
つまり、フルローンとは、諸費用は自分で用意するものの、住宅にかかるお金はすべて住宅ローンで融資を受ける方法です。
オーバーローン
ここまでお話ししたように、住宅を手に入れるためには最低でも、「土地・住宅本体+諸費用」がかかります。
オーバーローンの場合は、この「土地・住宅本体+諸費用」を全て住宅ローンに組み込み、自分たちではお金を一切用意しない方法になります。
住宅だけを考えると、オーバーローンで全て手に入るということになりますね。
自己資金を用意する期間が必要ありませんので、住宅を購入したいと思ったタイミングで、すぐに購入できるのがメリットと言えるでしょう。
オーバーローンは違反ではない
最近では、オーバーローンは違法ではないかという声も多くあります。
簡単に言えば、銀行が諸費用の明細・内容を把握して融資をしますといっているのであれば違法ではありません。
住宅にかかる費用と、諸費用に関しては、住宅ローンに組み込むことを認めている銀行が多くあります。
例えば、住宅を購入する場合、次のような諸費用が該当します。
保険料 | 火災保険・地震保険など |
各種手数料 | 保証会社手数料・保証料・仲介手数料・事務手数料など |
その他の費用 | 印紙・登記費用・水道加入金・司法書士費用・引っ越し費用(銀行による)不動産取得税など |
上記は、住宅購入時に必要となるほんの一部の諸費用です。
銀行によっては、外構工事費用も住宅ローンとして認めている場合もあります。
銀行ごとで住宅ローンに組み込むことを認めている諸費用は異なるので、オーバーローンを利用したいと考えている方は良く銀行を選ぶ必要があります。
できるだけ多く借入したいと考えているのであれば、諸費用の範囲が広い住宅ローンを選択するのが良いでしょう。
簡単にいえば、銀行が認知している融資の使い方であれば、「オーバーローン」であっても違反ではないということです。
ただし、次にご紹介する水増しした場合のオーバーローンに関しては、違法に当たるので注意が必要です。
水増しオーバーローンは契約違反
上記で説明した諸費用は、「住宅の購入に必要な費用」として判断し、住宅ローンとして認知している銀行は多いです。
住宅購入にかかわる諸費用であり、銀行が住宅ローンの範囲として認めているものであれば問題はありません。
水増しオーバーローンとは?
ただ、契約違反として騒がれているのが、諸費用以外の費用を、銀行が知らないところで水増しをしてローンを申請する「オーバーローン」です。
新築で家を建てた人から、「車代や家財道具分の費用、さらにはカードローンの借り換えなども住宅ローンに組み込んだ」という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
住宅ローンは購入する住宅を担保に加えたり、住宅ローンとして仕組みがしっかりと決められれた借入商品であるため、金利は1.0%をきるほどに低いのがメリットです。
さらに、長期返済が可能ですので、毎月の支払額も低く抑えることができます。
そのため、家財道具や車の代金を通常のローン(カードローンやフリーローンなど)で購入するよりも、住宅ローンを利用した方が金利は抑えられ、返済もまとめられるため購入者としてはお得です。
水増しオーバーローンの手法
そのため、住宅販売会社・不動産会社と相談し、住宅にかかる費用の見積もりや契約自体を水増しした金額で出し、銀行の審査に提出します。
無事審査に通過すると、水増しした金額で住宅ローンを組むといった手段が取られることもあります。
銀行は提出された書類をもとに審査を行いますので、嘘の書類を作って提出されれば、見抜けずにそのまま融資してしまうこともあります。
住宅ローンの契約違反
住宅ローンは、目的別ローンの一種です。
使用用途が限られた融資方法になるため、使用用途に当てはまらない「車の購入や家財道具の購入」で申請をされても審査に通すわけにはいきません。
この場合は、銀行の知らないところで行われたオーバーローンなので、使用用途や申請内容とも反するため契約違反になります。
このことから、「オーバーローンは違法」というイメージがあるのでしょう。
ただし、こういったオーバーローンは違法ですし、住宅ローンの契約違反です。
一括返済や詐欺になるリスクがある
銀行が認めていないオーバーローンに関しては、契約違反になるため違約金を請求される可能性があります。
あまりにも悪質な場合は、住宅ローン契約を解除されて、組んだ住宅ローンを一括返済しなければいけないということもあるので覚悟が必要です。
一括返済を求められた場合、返済できなければ住宅を売却して返済に充てなければいけなくなることも十分あります。
銀行が認めていないオーバーローンを考えている場合は、それなりのリスクがあることを覚えておきましょう。
さらにリスクが大きいのは、水増しオーバーローンによって詐欺になることです。
水増しオーバーローンとは、書類を偽造して、銀行を騙して住宅ローンを融資させる行為です。
正しい書類であれば融資しなかった銀行が、偽造書類によって騙されて住宅ローンを融資したとなれば、詐欺にあたる可能性があります。
住宅ローンで多く借入できればお得だからと言って、安易に水増しオーバーローンを利用することは、住宅ローン契約の違反になるだけでなく、詐欺罪で訴えられる危険もありますので、非常にリスクが高い行為であることを理解しておきましょう。
オーバーローン審査のポイント
水増しを目的としない、正常なオーバーローンを利用するための審査のポイントについて説明します。
諸費用や、リフォーム代金などを加えて住宅ローンを借入する時の参考してください。
審査は返済負担率で見られる
住宅ローンの借入可能額を決める要素には以下があります。
住宅ローン審査で借入可能額を決める要素
- 返済負担率
- 担保余力
オーバーローンであっても、上記の目安をもとに利用可否が審査されますので、この範囲内に収まっている必要があります。
返済負担率
返済負担率とは、住宅ローンを含めた返済額(年間)が、年収の何割を占めるかという指標です。
多くの銀行では、住宅ローンの借入可能額の上限を返済負担率で計算します。
銀行ごとに基準は異なりますが、年収の30~35%というのが平均的な水準です。
公的な住宅ローンであるフラット35では以下のように定められています。
■返済負担率の基準
年収400万円未満 | 年収400万円以上 | |
審査基準 | 30%以内 | 35%以内 |
具体例で見てみましょう。
年収500万円の方の住宅ローン借入可能額を考える場合、返済負担率は35%以内となりますので、年間で返済可能な金額は175万円以内(=500万円×35%)と計算されます。
月額返済は14.6万円ほどです。
この14.6万円で返済可能な金額が住宅ローンの借入可能額の上限となります。
仮に、借入期間35年、元利均等返済、審査上の金利を3.0%と仮定すれば、借入可能額の上限は3,793万円と計算できます。
仮にオーバーローンであっても、借入可能額の上限はこの3,793万円の範囲内に収まる必要があります。
例えば、住宅購入金額が3,500万円+諸費用250万円(合計3,750万円<3,793万円)であれば、返済負担率の基準内となります。
一方、住宅購入金額が3,800万円+諸費用250万円(合計4,050万円>3,793万円)の場合は返済負担率を超過してしまいます。
こういった場合は審査に通る可能性も低くなってしまいます。
後述する担保余力などが超過してしまうケースでも、返済負担率が基準内、もしくは基準に余裕があると審査に通りやすくなります(返済負担率30%以内)。
そのため、余裕をもった購入金額の住宅を選ぶことが重要となります。
担保余力の水準
担保余力とは、銀行にとっての保全を考える目安であり、住宅ローン融資額が、担保となる住宅の価値でどれだけ保全されるかという目安です。
住宅ローンは借入人が返済できなくなった時、銀行は担保となる住宅を売却して返済に充てられます。
そのため、担保価値の高い住宅であるほど、住宅ローン融資を行いやすくなります。
一般的な住宅ローンの場合、
住宅ローン融資可能額<担保評価額
です。
オーバーローンの場合でも、担保評価額+20~25%程度が上限です。
これ以上、担保評価額を超えてしまっては審査に通る可能性は極めて低くなります。
通常、新築マンションなどは、購入金額=担保評価額となるケースが多いのですが、注文住宅、中古住宅の場合は、購入金額(建築金額)>担保評価額となるケースも多くあります。
そのため、中古物件や、注文住宅の方がオーバーローンの認められる金額は低くなってしまいます。
既存借入額を減らしておく
前述の返済負担率を計算する時の、年間借入返済額には住宅ローン以外の借入も含まれます。
そのため、既に利用しているカードローンや、フリーローン、マイカーローンなどがあれば、そちらの年間返済額が控除したうえで、追加的に借入できる住宅ローン金額が計算されます。
通常、これらの無担保ローンは借入期間が短くなりますので、借入額に対して、年間の返済額は大きくなります。
そのため、返済負担率への影響も大きく、住宅ローンの借入可能額は大きく減少してしまいます。
オーバーローン利用時には、既存借入を出来るだけ減らしておくことが大切です。
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収入合算を利用する
収入合算とは、借入人1人の年収ではなく、共働きの夫婦や、同居する親子などの世帯収入で住宅ローン審査を受ける方法です。
1人分の年収ではなく、2人の年収で審査を受けますので、単純に考えて返済負担率を低く抑えることができ、「審査に通りやすい」、「大きな金額の住宅ローンを借入しやすい」といった効果が期待できます。
夫婦共働きで住宅ローンを借入する場合などは収入合算も検討してみるのが良いでしょう。
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勤続年数は長い方が有利
住宅ローン審査では現在の就業先に対する勤続年数も影響します。
また、勤続年数は長ければ長い方が審査結果に有利となります。
全国の銀行に対する調査では、大部分の銀行の審査項目に勤続年数が含まれており、最低水準として1年以上が必要と考える銀行が全体の8割、2年以上必要となるのが3割であると言われています。
そのため、勤続年数が1年未満の方は、それだけでも住宅ローン審査に通りにくいということになってしまいます。
極力、勤続年数が長い時に、転職や退職前で住宅ローンを借入しておくのが望ましいでしょう。
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フリーローンや目的別ローンを利用
もし、住宅購入時にお金が足りず、また住宅ローンの対象とならない費用が発生してしまった場合にはどうすれば良いのでしょうか。
例えば、住宅購入にあわせてインテリアや、家電製品を購入する、自動車を購入するといったケースなどが考えられます。
こういった場合、銀行などで利用できるカードローンや、フリーローン、目的別ローンなどを利用する必要があります。
おすすめの銀行
以下では、4,000万円借りるのにおすすめできる銀行・住宅ローンをご紹介します。
4,000万円は大きな金額ですので、少しの金利差が大きな支払額の差につながります。以下を参考に、お得な銀行を活用しましょう。
三菱UFJ銀行(ネット受付専用)
「三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン」がおすすめです。
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- WEBからの申込で特別金利優遇が受けられる
三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
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☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
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住信SBIネット銀行
- 変動金利で借りるなら住信SBIネット銀行が最もおすすめ
- 変動金利が住宅ローン業界トップクラスに低い
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★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
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借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
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SBIマネープラザ
また、住信SBIネット銀行には、「SBIマネープラザ」も用意されています。
SBIマネープラザとは、住信SBIネット銀行の住宅ローン商品を、「対面での相談」を通して、借入できる相談専門の店舗です。
- 住信SBIネット銀行と同条件の住宅ローン
- 対面相談で借入できる住宅ローン
*SBIマネープラザは店舗数が少ないため、事前予約が必須です。対面相談をご希望なら、以下リンクから早めの予約がおすすめです。
SBIマネープラザの予約はこちら
★SBIマネープラザの住宅ローンサービス
★完全予約制ですのでまずはご予約ください
★ネット銀行の低金利を対面相談で利用可能
住信SBIネット銀行と同水準の低金利
全疾病保障特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 2億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.41%、10年固定金利 0.53% (2021年7月時点) |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 団信・全疾病保障付(金利上乗せなし) |
フラット35(住信SBIネット銀行)
- 公的金融機関の住宅ローン
- 公的借入全期間を固定金利で利用できる住宅ローン
- 公的長期固定金利でも1.0%前後で利用可能
- 公的審査に通りやすく、大きな金額を借入しやすい
2021年現在、フラット35の金利が低く、おすすめなのは住信SBIネット銀行です。
住信SBIネット銀行のフラット35S(保証型)であれば、借入時の適用金利は年率1.25%になります(2021年7月現在)。
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☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
---|---|
適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
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オーバーローンと住宅ローン控除
住宅ローン控除とは、住宅ローンを借入していると毎年の年末時点の住宅ローン残高に応じて、その年に支払った税金の一部を還付してもらえる制度です。
実際に還付してもらえる所得税の額は年末時点の住宅ローン残高に対して1.0%であり、最大で40万円(長期優良住宅なら50万円)までとなっています。
この税金還付を最大で13年間受けることができますので、住宅ローン控除は住宅ローンを借入する人には非常に重要な制度となっています。
それでは、諸費用込みのオーバーローンで住宅ローンを借入すると、住宅ローン控除はいくらまで受けられるようになるのでしょうか。
ケースに分けて考えてみましょう。
ケース① | ケース② | |
住宅購入価格 | 3,000万円 | 3,000万円 |
諸費用金額 | 300万円 | 300万円 |
住宅ローン借入額 | 3,000万円 | 3,300万円 |
*住宅ローン控除の計算には所得税、住民税の計算も必要ですが、ここでは無視して、住宅ローン控除以上の納税があることを前提とします。
ケース①の時、住宅ローン控除を受けられる金額は、住宅ローン借入額(3,000万円)×1.0%となって30万円になります。
次に、オーバーローンにあたるケース②を考えてみましょう。
例えば、諸費用を含めたオーバーローンで借入したとしても、また、住宅ローンに含めて1本で借入していたとしても、住宅ローン控除は、住宅の取得資金額までとなっています。
そのため、諸費用にあたる300万円は住宅ローンの対象残高に含めることができません。
そのため、ケース②の住宅ローン控除額も、[住宅ローン残高(3,300万円)-諸費用300万円]×1.0%となり、結果的に30万円の住宅ローン控除となります。
オーバーローンのリスク
違法性の無いオーバーローンであっても利用することにリスク、もしくはデメリットがあげられます。
それは、住宅購入後、不動産を売却すると言ったケースに表面化するリスクです。
オーバーローンの場合、本来の住宅の購入価格や、時価を超えた金額を借入していることになります。
そのため、いざ住宅を売却して住宅ローンを返済しようとしても、住宅ローンの残債以上の金額で売却できないケースが多くなってしまいます。
売却代金で住宅ローンを完済できなければ、自己資金で不足を補なうといった対応が必要であり、そうでなければ自宅の売却も出来なくなってしまうかもしれません。
通常、住宅には住宅ローン貸出を行う銀行の抵当権が付きます。
この抵当権を解除しない限り、住宅は売却できません。
そして、抵当権を抹消してもらうためには、銀行に住宅ローンを完済することが必要になるのです。
そのため、オーバーローンを利用していると、いざ住宅ローン返済が厳しくなったとしても、住宅を売却するという選択肢がとれないこともあります。
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まとめ
今回は、住宅ローンでよく耳にする「オーバーローン」の概要や、違法行為になるのかなど詳しくご紹介しました。
オーバーローンは、銀行が認めている諸費用を含めた住宅ローンの借り方と、住宅の見積もりの段階で水増しをし、住宅ローンの審査に通過するという方法の2種類があります。
銀行が把握しているオーバーローンは違法ではありませんが、水増しした場合のオーバーローンは契約違反にリスクがあるので注意しましょう。
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