これから自宅を購入しようと考えている方で、住宅ローンの借入を考えている方は「借入可能額がいくらなのか」は知っておくべきです。
ご自身が、住宅ローンで、いくらまで借入可能なのかを解っていないと、気に入ったマンションなどの自宅を見つけても、「全く手の出ない金額」と、不動産業者から断られてしまい、少し恥ずかしい想いをすることがあります。
遠回しに、「あなたにこの金額の住宅購入は無理です」と言われるのは気まずいものです。
仕方無いとはいえ、不動産業者から、「もっと現実的な家を探されて下さい」なんて、言われたくないですよね。
落ち込んでしまいます。逆に、この金額なら住宅ローンの借入が可能だろうと妥協し過ぎると、後からもっと住宅ローンで借入して、気に入ったものが買えたと後悔してしまうこともあります。
そんな思いをしなくて良いように、ご自身が住宅ローンでどれだけ借入可能なのか、簡単に計算する方法を覚えておきましょう。
借入可能額の計算に必要な材料
住宅ローンの借入可能額を計算するために必要となる材料(要素)がありますので、まずはこちらから押さえていきましょう。
以下でご紹介する点について、ご自身の該当金額を確認すれば、住宅ローンの借入可能額(目安)を計算することができます。
① 現在の年収
住宅ローンの借入可能額を計算するうえで、必要な要素の1つ目は、現在の年収です。
通常、転職などの事情がなければ、前年度の税込み年収を源泉徴収票から確認します。
1年以内に転職をしていて、前年度年収を見ても、現在の年収と乖離する方もいます。
つまり、前年度年収が前職のものや、一部前職のものが含まれているといったケースです。
この場合、住宅ローン審査では、現在の勤務先から、入社時に発行してもらう「採用通知書」、「オファーレター」などの年収見込額が記載された資料から、年収を判定して、借入可能額を計算します。
こういった資料がない場合は、とりあえず月次の給料(税金など控除する前の額面/手取り額ではない)の12ヶ月、賞与がある場合は14~15ヶ月程度で計算しておきましょう。
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
② 審査金利
住宅ローンの借入可能額を計算するうえでは、銀行のホームページなどで紹介されている優遇金利ではなく「審査金利」というものを使用します。
住宅ローンの「借入可能額」を計算する場合、ご自身の返済可能額から逆算して、借入可能額を計算するのですが、その際、住宅ローンの金利が必要となります。
この金利に使用するのが「審査金利」です。
ホームページなどで紹介されている金利を使用しないのは、住宅ローン金利は将来的に上昇する可能性があり、そのリスクを織り込む必要があるためです。
近年、住宅ローン金利は過去に無いほど低くなっています。
しかし、住宅ローンの借入期間は35年程度と長く、将来も現状の金利が続くとは言い切れません。
そのため、実際の金利ではなく、少し高めの金利を使用することになります。
そのため、支払利息を含めた返済額を計算する必要があるので審査金利が必要になります。
なお、この審査金利は住宅ローンの借入を申込した場合に適用される金利とは一致しません。
住宅ローンの「審査」で、借入可能額を計算するためには、将来的な利息の変動の可能性を考慮した金利(これを審査金利といい)を使用するため、実勢よりかなり高くなります。
審査金利の例
- 一般的な住宅ローンの変動金利で借入する場合:3.5~4.0%
- 10年以上の固定金利を利用する場合、もしくはフラット35を利用する場合:借入時の予定金利・現状であれば、1.0~1.5%程度。
そのため、住宅ローンで、より「大きな」借入可能額を確保したいなら、民間銀行の住宅ローンよりもフラット35などの長期固定金利が有利です。
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③既存借入額と返済額
既に、カードローンや、マイカーローンなど、住宅ローン以外で借入がある方もいるでしょう。
既存借入額がある方は、既存の借入額と、その返済額を確認しておきます。
住宅ローンの借入可能額を計算するには、収入から返済可能な金額(返済余力)を割り出すことになります。
そして、その返済余力から既存の借入に対する返済額を控除して、住宅ローンの返済可能額を出し、借入可能額を逆算します。
住宅ローンの借入可能額を計算するには、住宅ローン以外の借入があれば、そちらを考慮する必要がありますので、既存の借入額、そちらの返済額の実額を把握しておく必要があります。
④ 返済負担率
返済負担率とは、年収のうち、返済に充てることのできる割合です。
これは個人で設定するというものではなく、既定値がありますので、ご自身の年収に応じて、使用する返済負担率を選ぶことになります。
厳密に言えば、個人ごとの状況に応じて(生活費の水準や、家族構成など)、返済負担率は異なるのですが、住宅ローンの借入可能額を計算するうえでは、おおよそで見積もっておけば良いでしょう。
返済負担率としては、年収400万円未満で30%、年収400万円以上の方は35%で計算します。
なお、実際の銀行の住宅ローン審査において、借入可能額を計算する場合、年収は社会保険料や所得税を控除した後の実質的な手取りで計算し、返済負担率を家族構成で、もう少し細かく分けて計算します。
ただ、個人で借入見込み額を計算するうえでは、上記で十分でしょう。
不動産購入を相談する不動産業者も、簡易版で住宅ローン借入可能額を計算します。
住宅ローンの借入可能額の計算
では、ここから実際に、銀行員が本当に使用している方法で住宅ローンの借入可能額を計算してみます。
住宅ローンの借入可能額は以下の流れで計算していくことになります。
①返済余力を計算=年収×返済負担率
返済余力とは、1年間で借入の返済にあてることのできる額です。
例:仮に年収を500万円として計算すると、返済余力は500万円×35%=180万円になります。
実際の返済可能額は、個人毎に異なると思われますが、住宅ローン審査では、年収に応じて決まる想定額で借入可能額を計算しています。
②住宅ローンへの返済余力を計算=①の年間返済余力―既存借入の返済額
*既存借入がカードローンの場合、少しでも利用していれば、「極度額」の10分の1で計算します。
そのため、住宅ローンに対する返済余力は、180万円(①から)-5万円(50万円÷10)=175万円となります。
③住宅ローンの借入可能額を計算
②で計算した「住宅ローンの返済可能額」に収まる範囲で借入可能額がいくらかを計算します。
この計算は、住宅ローンのシミュレーションや、住宅ローン電卓、エクセルなどで可能ですが、簡単なのは「フラット35のホームページ」を使用するのが良いでしょう。
▼ フラット35の公式ホームページです
*借入金額に応じた返済額のシミュレーションが出来ます
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
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適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
フラット35なら多く借入出来る
これは、フラット35が、将来の金利変動リスクがなく返済の確実性が高く、安全であるためです。
フラット35の場合、足もとの実勢の低金利(変動金利)を利用できないのがデメリットですが、長期の固定金利であり、将来のリスクが限定できるメリットがあります。
そのため、変動金利の住宅ローン審査で、借入可能額を計算する場合、将来の金利変動リスクを厳しく織り込むことになります。
この15年ほど、住宅ローンの変動金利は、ほとんど上昇しておらず、優遇金利を考えなくても、2.4~2.7%程度の範囲で推移していますので、審査金利は実勢に比べて、かなり高いと言えます。
それでも、銀行では、住宅ローン審査の借入可能額の計算では、審査金利を、3.5~4.0%に設定し続けています。
一方で、フラット35は、全期間固定金利です。金利変動リスクがありません。
そのため、実勢金利で計算できますので、借入可能額は大きく増加します。
夫婦共働きなら収入合算も
住宅ローンの返済可能額を計算するにあたり、もし既に結婚されていて共働きなら、もしくは、婚約していて同じく共働きの予定なら、収入合算という方法があります。
収入合算というのは、住宅ローンの審査で、1人の年収じゃなく、2人の年収で合計して計算してもらう方法です。
1人の年収では借入できる金額が少なくなってしまったり、返済余力から審査に落ちることもあります。
一方、収入合算は2人分の年収で計算してもらうことが可能ですので審査にも通りやすくなります。
当然、その分住宅ローンの借入可能額は増加します。
共働きの夫婦で住宅ローンを借入する場合や、2世帯住宅などのように親子で住宅を購入する場合には、収入合算を利用されるのも良いでしょう。
<関連:住宅ローンでの収入合算の方法>
>>住宅ローンを収入合算で審査に通す方法
ネット銀行ホームページで試算
一部のネット銀行のホームページなどでは、住宅ローンの借入可能額のシミュレーションや、借入金額に応じた返済額の計算が可能です。
こちらの楽天銀行ホームページから、借入可能額の計算ができますので、お試しに使ってみてはいかがでしょうか。
おすすめの銀行
住宅ローンの新規借入(もしくは借り換え)を検討されている方にとって、金利や諸費用でメリットのある住宅ローンをご紹介します。
以下は、2020年現在、最もおすすめの住宅ローンです。
なお、銀行への相談は2~3行程度を同時進行で行うのがポイントです。
適用される金利優遇幅は事前審査結果によって異なりますし、複数銀行で相談することが銀行との交渉材料ともなります。
三菱UFJ銀行(ネット受付専用)
最初におすすめするのは「三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン」です。
三菱UFJ銀行の住宅は13年連続で国内No1の取り扱い実績を誇る住宅ローンです。
つまり、日本で一番人気・実績のある住宅ローンと言えます。
これから住宅ローンを借入するなら、是非とも検討対象の1つに加えたい商品でしょう。
本来、三菱UFJ銀行は「店頭型銀行」の代表とも言える銀行です。
しかし、三菱UFJ銀行では、店頭相談では利用できない、ネット専用の住宅ローンも提供しています。
三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローンは他行に比べて、圧倒的に低い金利がメリットになります。
さらに、3年固定金利の適用金利は0.34%(2021年3月現在)と圧倒的な低金利です。
三菱UFJ銀行の当初金利引き下げ型の場合、当初期間終了後も、通期引き下げプラン並みの金利優遇が維持されるおすすめ住宅ローンです。
これから住宅ローンの借入を検討されているなら、是非、検討対象に含められるのがおすすめです。
▼三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
住信SBIネット銀行
ネット銀行住宅ローンのなかでも金利の低さで有名な「住信SBIネット銀行」です。
金利の低さがメリットのネット銀行のなかでも、圧倒的に金利が低いのが住信SBIネット銀行です。
住信SBIネット銀行では、変更金利なら0.5%以下で借入可能です(2021年3月現在/優遇金利を活用時)。
さらに、住信SBI銀行は、ネット銀行の住宅ローンのなかでも、申込できる方の要件が少ないことが魅力です。
他行の住宅ローンのように、最低年収の基準や、勤続年数などの条件が少ないのが特徴です。
<関連:住信SBIネット銀行の審査基準>
▼住信SBIネット銀行への申込
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
SBIマネープラザ
金利が住宅ローン業界でトップクラスに低いことで有名な住信SBIネット銀行はネット専業銀行です。
ネット専業のデメリットとしてあげられることの多い対面相談できない問題を解消するものとして、SBIマネープラザが設けられています。
SBIマネープラザは対面相談が可能な店舗で、ネット専業銀行の住宅ローンと同条件の金利・サービスが受けられるのが特徴です。
なお、SBIマネープラザは店舗数が少なく、相談には予約が必須となります。以下から、ご予約のうえ相談してみてはいかがでしょうか。
★SBIマネープラザの住宅ローンサービス
★完全予約制ですのでまずはご予約ください
★ネット銀行の低金利を対面相談で利用可能
住信SBIネット銀行と同水準の低金利
全疾病保障特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 2億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.41%、10年固定金利 0.53% (2021年7月時点) |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 団信・全疾病保障付(金利上乗せなし) |
フラット35(住信SBIネット銀行)
フラット35は公的な住宅ローンということもあり、民間銀行に比べて、審査に通りやすい住宅ローンとなっています。
加えて、フラット35は長期固定金利での借入が可能であり、借入全期間の金利が固定金利になるのが特徴です。
借入期間中の金利が変動しませんので、資金計画が立てやすくなります。
なお、フラット35はどこの銀行で借入しても同じというのは誤りです。
申込する金融機関によって借入条件が大きく異なります。
そして、2021年現在、フラット35の金利が低く、おすすめなのが住信SBIネット銀行です。
☆フラット35なら金利がお得な住信SBIネット銀行
☆長期固定金利で安心して借入できる
☆団信加入は任意で選択可能
☆審査規準が解りやすく利用しやすいのも特徴
借入可能額(最大) | 8,000万円 |
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適用金利・手数料など | 35年間固定金利 1.5%(2023年6月現在・保証型:自己資金10%以上) |
その他優遇など | 借入期間を通して固定金利 |
まとめ
住宅購入、住宅ローンの相談にあたっては、まず、いくら借入できるのかが重要です。
しかし、住宅ローンの借入可能額を銀行に聞かないと解らないと思っているなら間違いですね。
住宅ローンの借入可能額は、簡易的にご自身で計算することが可能です。
ご自身で計算してみて、ある程度の見積もりを立てておけば、不動産業者や、銀行と相談も行いやすくなります。
でなければ不動産業者に相談しても、どの位の金額の住宅が、ご自身の購入対象となるかを判断できません。
ご自身の住宅ローンでの借入可能額を計算できれば、本当に自分にあった住宅探しができるようになります。
住宅ローンでの借入可能額を計算する方法自体は難しくありませんので、是非、試していただければと思います。
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