住宅を購入する時に住宅ローンを利用する方は多いでしょう。
しかし、住宅ローンは銀行に相談してから実際に借入できるまでにどれくらいの期間がかかるのでしょうか。
住宅ローン審査で必要となる期間は意外と重要です。
おろそかにすると住宅購入の契約に間に合わないこともあります。
今回は主要銀行の人気住宅ローンの必要期間を確認してみました。
住宅ローンは大きく2つ
住宅ローンの借入を希望する場合、銀行の種類によって住宅ローンは大きく2つに分かれます。
それは、「ネット銀行」と「店頭型銀行(一般的な銀行)」の住宅ローンです。
ネット銀行とは、「住信SBIネット銀行」や、「楽天銀行」などに代表されるもので、実際の店舗が無く、WEB上での手続きや、郵送などによって借入を行うタイプの銀行です。
一方、「店頭型銀行」というのは、一般的な銀行のことであり、駅前などに支店を有する銀行です。
実際に支店の窓口で対面で相談することを前提としています。
住宅ローンを利用する場合、このどちらのタイプの銀行を選ぶかで、手続きの内容や、住宅ローンの内容が大きく変わります。
店頭型銀行の場合、都度の手続きを対面で相談しながら行う反面、銀行の営業時間内に直接来店する必要があります。
ネット銀行は郵送や、WEB手続きが主となりますので、自宅で大部分の手続きが完結できます。
一方、対面相談ができませんので、疑問や、質問を解消するのに時間がかかることもあります。
▼ネット銀行と店舗型銀行の住宅ローンはどちらが良い?
住宅ローン審査の流れ
銀行で住宅ローンを申込する場合、通常、以下の流れで手続きや審査が進んでいきます。
まずは、この住宅ローン審査の流れから理解しておきましょう。
- 住宅ローンの相談
- 事前審査
- 住宅ローン申込書類の提出
- 本審査
- 住宅ローン契約
- 融資実行
住宅ローンの審査期間、もしくは借入までにかかる期間というのは、この1~6までの手続きの期間を指します。
住宅ローンはこの流れを経たうえでないと借入することができません。
住宅ローンの相談
店頭型銀行の場合、最初に住宅ローンの借入可否や、商品内容などについて銀行に相談します。
銀行の窓口や、コンサルティングセンターなどに行くと、それぞれの銀行の住宅ローン商品の説明をしてくれたり、逆に、こちらがどういった住宅の購入を考えているのかや、住宅ローンで必要な金額、スケジュール感に関する質問などが行われます。
相談のうえ、住宅ローンに対する申込意思があり、加えて、口頭で説明した内容から、住宅ローンの利用に適していそうだと判断されれば、事前審査を受けてみることを勧められます。
ネット専用銀行の場合、対面相談を受け付けしていない銀行もありますので、この場合はWEB上で紹介されている住宅ローンの説明を見たり、必要に応じてWEB上、もしくは電話によって質問を行います。
事前審査(仮審査)
住宅ローンに申込する場合、通常は、事前審査(仮審査とも呼ばれます)→本審査の2段階で審査が行われます。
事前審査とは、簡単な申込書類のみを記載することで、それ以外の特段の書類を準備することなく、住宅ローンの借入可否を簡易的に審査してもらう段階です。
事前審査があることで、住宅ローンの借入希望者にとっては、全く審査に通過できる見込みが無いにも関わらず、多数の申込書類を準備するという無駄を省くことができます。
また、事前審査で「金利優遇幅」などの借入条件を提示してもらえることもあります。
そのため、気になる銀行には積極的に事前審査を行っておくことで、ご自身の借入可否だけでなく、借入条件を確認したり、銀行との金利条件の交渉に繋げることができます。
なお、通常は住宅ローンの事前審査は3~4行程度の複数の銀行で行って、各銀行ごとの借入条件を比較して選ぶことになります。
住宅ローン申込書類の提出
住宅ローンの事前審査に通過すれば、次は本審査に進むことになります。
しかし、住宅ローンの本審査に進むためには、銀行に正式に住宅ローンを申込することになりますので、そのために必要となる書類を提出する必要があります。
住宅ローンの申込では以下のような書類を準備します。
- 住宅ローン申込書(銀行ごとに定める書式)
- 団体信用生命保険の告知書(銀行ごとに定める書式)
- 住民票
- 健康保険証(写し)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 印鑑証明書
- 所得証明書(源泉徴収票、住民税決定通知書など)
- 購入する住宅の登記簿謄本、物件のパンフレットなど
- 重要事項説明書(写し)
- 売買契約書、もしくは工事請負契約書(写し)
- 既存借入がある場合は返済予定表など
以上のように、住宅ローンの申込には多数の書類が必要です。
特に、重要事項説明書や売買契約書などはページ数も多いため、コピーを準備するのも大変です。
これらの書類を準備して初めて本審査の申込を行うことができます。
本審査(正式審査)
住宅ローンの申込書類を提出すると、いよいよ本審査が行われます。
本審査は正式審査と呼ばれることがありますが、こちらの審査に通過すれば住宅ローンの借入も可能となります。
銀行で行う審査の最終が本審査になります。
本審査では、特に事前審査段階で申込人が記載した内容(年収や、勤続年数、購入する住宅の概要など)と、提出された申込書類の内容に不一致がないかが確認されます。
事前審査段階の申告内容に間違いがなければ本審査に通過する確率は高くなります。
一方、年収などの重要な内容において仮審査段階の申告内容に誤りがあれば、審査に落ちてしまう可能性も出てきます。
▼住宅ローンの審査で見るポイントは?
>>申込前に知っておきたい住宅ローン審査のポイント!審査落ちしないための申込方法
住宅ローンの契約
本審査に通過すれば、次は実際の借入のための手続きを行っていくことになります。
既に、購入する住宅の引き渡し日が決定しているのなら、そのまま住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)を行うことも可能です。
ネット銀行の場合は郵送などで書類が送られてきますので、必要事項を記入して返送することになります。
都市銀行などの店舗型銀行であれば、銀行の支店に訪問して契約を行います。
住宅ローンの契約が無事終われば、借入希望者も一連の手続きが終了したことになりますので一安心といったところです。
なお、住宅ローンの契約後、実際にお金を受け取ることができるのは、おおよそ1週間程度先になります。
住宅ローン審査の期間
前述の住宅ローン審査の流れをもとに、住宅ローンを借入するまでに必要となる期間を整理すると以下のようになります。
<借入に必要な期間>
必要期間合計 | 4週間~1ヶ月半 |
住宅ローンの相談 | 1~2日 |
事前審査(仮審査) | 3日~1週間程度 |
必要書類の準備 | 1週間程度 |
本審査(正式審査) | 1週間~2週間 |
住宅ローン契約 | 1週間程度 |
住宅ローンの借入までに実際かかる期間は銀行ごとに異なりますし、また、必要書類の準備期間のように申込人の対応によって異なる期間もあります。
しかし、平均的な対応期間で示すと上記の通り、全体で1ヶ月弱~1ヶ月半程度の日数が必要となります。
人気住宅ローンの審査期間を比較
それでは、今回のメインテーマでもある、実際の人気住宅ローン別の審査期間を比較してみましょう。
住宅ローンの審査期間は銀行ごとでも大きく異なります。
また、銀行別の比較としては、事前審査、及び本審査にかかる期間を対象とします。
<住宅ローンの審査期間>
銀行 | 事前審査期間 | 本審査期間 |
住信SBIネット銀行 | 1~3営業日程度 | 1週間~10日程度 |
楽天銀行 | 3営業日~1週間 | 1週間~2週間 |
三菱UFJ銀行(ネット受付) | 2~4営業日程度 | 1週間~10日程度 |
じぶん銀行 | 3営業日~1週間 | 1週間程度 |
イオン銀行 | 3営業日~1週間 | 1週間~2週間 |
ソニー銀行 | 1週間~2週間 | 1週間~2週間 |
住宅ローンの審査期間としては、事前審査と本審査の合計となり、主要な銀行で1週間~3週間程度の日数が必要となります。
中古住宅の購入時など、売買契約の締結から代金決済までを1ヶ月~1ヶ月半程度で進める必要がありますので、住宅ローンの審査期間でぎりぎり間に合うスケジュールとなります。
そのため、仮に、1つの住宅ローンで審査に落ちてしまうと、その後、別の銀行に申込しても間に合わなくなってしまう可能性があります。
そのため、住宅ローンは複数の銀行に同時並行で申込するのが理想です。
仮に、1行で審査落ちしてしまっても、他方で審査通過すれば間に合うように準備しておくのが良いでしょう。
一般的には3~4行程度の銀行で相談される方が多くなっています。
審査期間は短くできる?
しかしながら、住宅ローン審査に1ヶ月~1ヶ月半程度が必要となると、銀行への相談が遅れてしまい、間に合わないという方もいるでしょう。
こんな時、銀行の住宅ローン審査を速めてもらい、期間を短縮する方法はないのでしょうか?
書類の準備期間を短縮
まず、最も確実に期間を短縮できる方法は、事前審査通過から本審査申込に至るまでの申込書類の準備期間を短縮することです。
住宅ローンの申込をする場合、事前審査の申込を済ませたら、結果を待たずに先に本審査のための必要書類の準備を始めておきましょう。
事前審査の結果が出て、その後、すぐに本審査の申込が行えれば、審査期間は大幅に短縮することができます。
審査期間の短縮を依頼
また、銀行に対して審査スピードを速めてもらい審査期間の短縮を依頼することも可能です。
ネット銀行であれば、WEB上から必要事項を記入して審査依頼を行った後、コールセンターなどの問い合わせ窓口に電話連絡して依頼することで、審査を急いでもらえるケースもあります。
コールセンターに連絡する際には、住宅の売買契約内の特約や、不動産業者からの期間に関する要望を伝え、いつまでに住宅ローン審査の結果が必要になるのかを伝えてみましょう。
そのうえで、その期間内に審査結果が知りたいと伝えておけば、間に合うように審査期間を短縮してもらえるケースもあります。
おすすめの住宅ローン
住宅ローンを利用する時は相談する銀行・住宅ローン選びも重要です。
三菱UFJ銀行(ネット受付専用)
大手都市銀行の三菱UFJ銀行ですが、店頭申込とネット申込で住宅ローンの借入条件は異なります。
特に、金利には大幅な差がありますので、金利が低くなるネット申込がおすすめです。
三菱UFJ銀行の住宅ローンは13年連続で取扱い金額が1位となる日本で最も人気の住宅ローン商品であり、業界トップクラスとなる住宅ローンになっています。
☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
住信SBIネット銀行
ネット銀行の住宅ローンでも特に金利が低いと有名な住宅ローンです。
金利水準は全国の銀行のなかでもトップクラスです。
さらに、全疾病保証に無料で加入できますので、就業できなくなった場合の住宅ローン返済も免除してもらうことが可能です。
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
<関連:住信SBIの審査基準は?>
SBIマネープラザ
SBIマネープラザとは、住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンと同条件の住宅ローンを対面相談で借入できる住宅ローンです。
住宅ローンは専門家と相談して借入したいという方におすすめの住宅ローンサービスです。
なお、SBIマネープラザは店舗数が少ないため、以下からの事前予約が必須となります。
★SBIマネープラザの住宅ローンサービス
★完全予約制ですのでまずはご予約ください
★ネット銀行の低金利を対面相談で利用可能
住信SBIネット銀行と同水準の低金利
全疾病保障特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 2億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.41%、10年固定金利 0.53% (2021年7月時点) |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 団信・全疾病保障付(金利上乗せなし) |
>>住信SBIネット銀行なら窓口相談して住宅ローンが借入できる!
まとめ
住宅を購入する時には住宅ローンは非常に重要となります。
そして、住宅ローンを借入するために、どれくらいの申込や審査期間が必要になるのかも重要です。
一般的には、銀行への相談から審査、契約を経て、実際に借入するまでには1ヶ月~1ヶ月半程度の期間が必要です。
銀行1行だけで住宅ローンを申込していると、審査落ちしてしまった時に別の銀行に相談する時間が残っていないという危険性もあります。
そのため、3~4行程度の複数の銀行で並行して住宅ローンを相談しておくのが良いでしょう。
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