給料債権ファクタリングとは?カードローンの審査に落ちた方も利用できる!?

ファクタリングは企業だけの資金調達手法ではありません。

また、個人がお金を調達するための手段はカードローンやクレジットカードのキャッシングのような借入だけでもありません。

 

近年は給料債権ファクタリングと言って、従業員が企業に対して保有している給料債権をファクタリングする「給料の前借のようなサービス」が注目を集めています。

本記事では、給料債権ファクタリングとは何かと、そのメリット・デメリット、利用にあたっての注意点などを説明します。

 

今回ご紹介する内容

  • 給料債権ファクタリングってなに?
  • 危険な借入商品ではないのか?
  • 実際に利用する方法
  • さらに安全に利用する方法

 

給料ファクタリングは貸金と認定

2020年8月に追記した内容です。

2020年に金融庁は、個人を対象としたファクタリング(給料ファクタリング、給与ファクタリングなど)を貸金であると認定しました。結果として、貸金業法が規定する上限金利の対象となり、上限金利を超える手数料を、ファクタリング業者から利用者に対して返還する義務が生じています。

 

また、七福神も多数の利用者から上限金利の返還を求められています。

七福神は多数の返還を要する債権を抱えるようになり、実質的に事業を停止しています。

 

現在、七福神に給料ファクタリングを利用することはできません。また、給料ファクタリングを利用する際には、そもそも貸金業法の対象となる借入であるということを認識したうえで利用するようにしましょう。

 

2021年1月追記

給料債権ファクタリングの運営者の一部が逮捕されました。

給与ファクタリングは実質的な貸金業であると認定されているにもかかわらず、無免許で個人に実質的な貸し付けを行っていたもようです。

給料債権ファクタリングは実質的な貸し付けであることに注意しましょう。

 

給料債権ファクタリングの会社

今回は給料債権ファクタリング(もしくは給料ファクタリングとも呼ばれます)のご紹介です。最初に給料債権ファクタリングを実際に取り扱っている会社からご紹介しましょう。給料債権ファクタリングは比較的新しく登場したサービスですので、実施している会社も新興の会社が多くなります。

 

2020年8月追記

給料ファクタリングで有名であった七福神は2020年8月現在、実質的に事業を停止しています。給料ファクタリングが貸金業法の対象となったことから、今後、給料ファクタリングを利用することは極めて難しくなったと考えた方が良いでしょう。

 

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給料債権ファクタリングとは?

給与債権ファクタリングとは何かについて説明します。最初に給料債権ファクタリングの概要をご説明しますので、どういった商品なのかから理解しておきましょう。

 

ファクタリングとは?

給料債権ファクタリングはファクタリングの一種です。

ファクタリングとは、将来お金を受け取ることのできる権利(これを債権と呼びます)を売却して現金を受け取る資金調達方法のことを指します。本来の回収期日が未到来の債権を売却することによって前倒しで資金を得るのがファクタリングです。

 

但し、一般的に“ファクタリング”するときに売却されるのは売掛金です。すなわち、一般的なファクタリングの利用者は事業者であり、利用者が保有している他社への売掛金をファクタリング会社が買い取ることによって、利用者はその代金をすぐに得ることができます。

そのため、ファクタリングは基本的には企業の資金調達方法となっています。

 

給料債権ファクタリングとは?

ファクタリングを利用するのは一般的に事業を行っている法人や個人事業主ですが、一般の個人でも利用できるファクタリングサービスがあります。それが給料債権ファクタリングです。もちろん、一般の個人は売掛債権など保有していないでしょうが、その代わりに給料があります。

 

サラリーマンやOLの場合、会社から労働の対価として給料を貰いますが給料はすぐにはもらえません。

 

一定期間働いた後に月単位でまとめて貰うのが一般的です。給料は働いた瞬間に発生するので、働いてから給料が実際に支払われるまでの間、サラリーマンやOLは給料を貰える権利である給料債権を持っていることになります。

 

給料債権ファクタリングはこの給料債権をファクタリングするサービスです。

 

端的に説明すれば、給料を貰える権利をファクタリング会社に売却して、その代金を、実際に給料をもらうよりも早く受け取ることができるのが給料債権ファクタリングです。

 

そのため、給料債権ファクタリングは「給料の前借」に近い資金調達方法とも言えます。

 

給料債権ファクタリングとは給料の前借りに似たサービス” icon=”icon: pencil-square-o

 

 

「融資」「借入」との違い

ここで気になるのが「給料債権ファクタリング」と「融資(借入)」はどのように違うのかということです。後述するように一部の特殊な状況を除けば、給料債権ファクタリングを使用するということは借入を利用しているという状況とほとんど同じ効果となります。

 

ただし、法的には融資とファクタリングの性質は大きく異なります。融資はお金の貸し借りであるのに対して、ファクタリングは債権の売買です。

→ 2020年8月追記

給料ファクタリングも貸金業法の対象となる借入となりました。

今後は総量規制の対象外とはならなくなると考えられます。

 

よって法律の規制も異なります。融資をする場合は、お金を貸す金融機関は銀行業や貸金業などの免許が必要なのに対して、ファクタリングの場合は、特別な資格や免許は必要ありません。どのような会社でもファクタリングサービスを提供することができます。

 

給料債権ファクタリングとカードローンの違い” style=”glass

  • 借入ではないので個人信用情報にも登録されない
  • 他からの借入があっても利用可能
  • ブラックでも利用できる
  • 給料受け取りがあれば利用できる可能性が高い

 

利用者にとって融資ではなくファクタリングをあえて使用するメリットについて以下で解説します。

 

 

メリット・デメリット

では、給料債権ファクタリングのメリット・デメリットについて説明します。借入と給料債権ファクタリングのどちらをりようすべきかの参考としてください。

 

給料債権ファクタリングのメリット

まずは、給料債権ファクタリングを利用するメリットについて説明します。

 

給料受け取りがあれば利用可能

カードローンなどの借入審査では「返済能力」が問われます。

金融機関にとっても、融資したお金が返ってこないと損することになりますので、しっかりと返済できる人かを審査します。

 

一方、給料債権ファクタリングは受け取り予定給料の前借りに近いサービスです。

 

そのため、給料さえ発生していれば、高い確率で利用できるのが特徴です。

 

ブラックでも利用可能

給料債権ファクタリングは例えクレジット事故や過去に借入を延滞するなど、ブラックリストに載っている人でも利用することができます。

 

ブラックリストでも利用できる資金調達と言うと、怪しい会社やサービスを想像するかもしれませんが、そうではありません。給料債権ファクタリング自体は怪しいものではありません。

 

ブラックと呼ばれる状態でも給料債権ファクタリングを利用できることには理由があります。

それは、会社がきちんと給料さえ支払ってくれるのならば、ファクタリング会社としては利用者がブラックリストに載っていたとしても回収上の懸念は低く、大きな問題にはならないからです。

 

よって、お金が必要だけれども、銀行や消費者金融の審査に落ちてしまい、融資を受けられないという人にとって給料債権ファクタリングは数少ない資金調達手段となります。例え、過去に自己破産などの債務整理を行ったことのある方でも利用できる可能性があります。

 

また給料債権ファクタリングは融資ではないので信用情報に影響を与えることはありません。銀行員や公務員など職業柄信用情報を汚したくない、住宅ローンの審査などを控えている場合は利用するのも良いでしょう。

 

さらに、会社が倒産した場合でも一度受け取った給料債権ファクタリングの代金は返却する必要ありません。会社の経営状態が危ない、給料に未払いが発生しそうな場合は、ファクタリングによって未払いのリスクを回避できます。

 

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給料債権ファクタリングのデメリット

一方で給料債権ファクタリングにはデメリットも存在します。

給料債権ファクタリングの最大のデメリットは、一般的な借入に比べて手数料が高いことです。

 

給料債権ファクタリングの手数料は10%程度になることもあります。ファクタリング手数料が10%になると、手取り30万円の給料の場合、ファクタリングを利用すると手元に残るお金は27万円程度となります。

 

この数字だけを見れば大したことはないと思われるかもしれませんが、年利計算するとその手数料の高さがわかります。給料の支払いは通常の場合、最大で1か月程度のタイムラグが発生します。

 

よって、手数料を12倍するとほぼ年利になるのですが、10~20%の手数料は年利に計算すると120%の利子を支払っているのと同じことになります(但し、これは給料債権ファクタリングの手数料が10%の場合を前提としています)。

 

もちろん、利用者は勤務先が倒産したとしても給料債権を補償する必要が無いと言っても、カードローンと比較しても高金利となる可能性があります。

 

先ほど説明した通り、ファクタリングは融資ではありません。

 

融資なら利息制限法などの法律によって金利は制限されていますが、ファクタリングには手数料を制限する法律はありません。よって、このような高金利が容認されているのです。

 

メリットの所で説明したように、ブラックリストに載っていて銀行やローン会社から融資を受けられない、どうしても信用情報を傷つけたくない、勤務先の会社が倒産する可能性が高いなどの事情がなければ、銀行や消費者金融のカードローンを利用する方が良いでしょう。

 

利用にあたっての注意点

以上のように、給料債権ファクタリングのメリット・デメリットについて説明してきましたが、デメリットの所でも説明した通り、給料債権ファクタリングの利用にあたっては注意が必要です。

 

利用は計画的に

給料債権ファクタリングの資金調達コストは高くなる可能性があるので、無計画に利用しすぎると、さらに状況を悪化させてしまう可能性があります。

 

但し、たとえ銀行や消費者金融のカードローンであっても、無計画な利用は厳禁です。給料債権ファクタリングや借入には利息が発生しますし、お金を調達した分は後から返済が発生します。

 

 

利用する会社を選ぶ

また、給料債権ファクタリングを行う会社には資格や免許が必要ありません。

そのため、ファクタリング会社のなかには悪質な会社が紛れていることもあります。悪質なファクタリング会社に騙されていては、高額すぎる手数料を要求されることもあります。

 

きちんと付き合うファクタリング業者を選ばないと何らかのトラブルに巻き込まれる可能性も考えられます。

 

利用にあたっては、まず銀行やローン、親族からの融資を第一に検討してどうしようもない場合だけ給料債権ファクタリングを利用するといったように、使っても良い条件をかなり厳格に定めておいた方が良いでしょう。

 

給料債権ファクタリングを利用できる会社

個人向けの給料債権ファクタリングを取り扱っている会社はそれほど多くありません。

さらに、悪質なファクタリング会社でなく、安全に利用できる会社となれば、利用するファクタリング会社は厳選する必要があります。

 

以下の、「七福神」は給料債権ファクタリングを取り扱っています。

七福神は実質的な貸し付けを、給料債権ファクタリングの名目で行っていた悪質業者の可能性があります。

七福神のファクタリング利用はさける必要があります。

 

カードローンもおすすめ

既に銀行や消費者金融のカードローン審査に落ちてしまったという方や、ブラックリストの方には難しいですが、まだ審査に通る可能性があるという方は、まずはカードローンから検討されてみるのが良いでしょう。

 

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まとめ

ここまで給料債権ファクタリングとは何なのかについて説明してきました。

給料債権ファクタリングとは、給料債権をファクタリング会社に売却して、給料の支給日より早く現金を手に入れる資金調達方法です。

 

利用者からすれば同じようにも思えますが、ファクタリングと融資の法的性質は異なっており、ファクタリングは債権の売却であるのに対して、融資はお金の貸し借りです。

 

融資を業として行う場合は免許が必要ですし、法律によって受け取ることのできる金利は制限されています。一方でファクタリングの条件を規制する法律はありません。

 

給料債権ファクタリングは、信用情報に関係なく融資が受けられなくなった人でも利用できる可能性があり、すぐに現金が手に入るという点では非常に魅力的ですが、金利が銀行融資はもちろんのこと、消費者金融などと比較しても圧倒的に高くなるので使用するタイミングはしっかりと考えた方が良いでしょう。

 

無計画に給料債権ファクタリングを利用していると、さらに資金繰りが悪化してしまう可能性も考えられます。どうしてもお金が必要ならば、先に銀行やローン会社、親族や友人などからお金を借りることを考えた方が良いでしょう。

 

 

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