経営者が知っておきたい「マル経融資とは?」・公的融資を活用する方法

マル経融資とは、「小規模事業者経営改善資金」のことです。正直、聞いたことが無い、知らないという経営者が多いでしょう。

 

しかし、マル経融資は、小規模事業者が是非とも知っておきたい融資制度の1つです。経営状況が良くない時にも、借入できる可能性のある融資制度ですので、「銀行融資を受けられない」、「銀行の審査に落ちた」と困っている小規模事業者も利用できます。

 

「マル経融資とは?」から「実際に借入する方法」まで解説します。

 

 

マル経融資とは?

マル経融資とは「小規模事業者経営改善資金」の略称です。

少し長くて解りづらい名称ですが、「小規模事業者」が、「経営改善」を目的として、日本政策金融公庫から借入できる公的融資制度の1つです。

 

マル経融資の概要

マル経融資の特徴は、一定の要件を満たした小規模事業者であれば、「銀行から融資を受けられない」方でも借入ができ、さらに「無担保・無保証人」でも、低金利で2,000万円までの借入ができることです。

 

なお、小規模事業者とは、常時使用する従業員数が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の商工業者を指します。小規模事業者は、経営基盤が弱くなることが多く、経営が安定しにくいため、銀行融資を受けるのも簡単ではありません。

 

マル経融資とは、こういった小規模事業者が利用できる公的融資制度になります。

 

 

マル経融資の借入条件

マル経融資を利用して借入できる条件を確認しておきましょう。

 

<マル経融資条件>

資金使途 運転資金 設備資金
融資限度額 2,000万円 2,000万円
返済期間 7年以内 10年以内
据置期間*1 1年以内 2年以内
借入利率*2 1.11% 1.11%
担保・保証人 不要 不要

*1 据え置き期間中は元本返済をせず、利息のみを支払う期間

*2 2018年2月現在の適用金利

 

マル経融資資金は、「経営改善」を目的とする運転資金・設備資金のための借入です。

借入条件に適合すれば、1.11%という相当に低い金利で借入が可能です。

 

 

マル経融資を利用できる方

マル経融資を受けられる方の要件は、以下の3つです。

①小規模事業者

②商工会議所・商工会などの経営指導を受けて推薦を得ている

③所得税・法人税、事業税または都道府県民税もしくは市町村民税(均等割を含む)について、納期限の到来している税金を完納していること

 

 

小規模事業者は前述しましたので、ここでは「②商工会議所・商工会などの経営指導を受けて推薦を得ている」について説明しましょう。

 

マル経融資は、小規模事業者が「経営改善資金」を借入するための融資制度です。そのために、商工会議所や、商工会などで、経営指導を一定期間受けたうえで、商工会議所・商工会からの推薦状をもらい、日本政策金融公庫から融資してもらう公的融資制度です。

 

 

マル経融資への申込方法

実際にマル経融資を利用するには、事業を行っている所在地域の「商工会議所」、もしくは「商工会」に行き、経営指導員から経営指導を受ける必要があります。マル経融資が利用できるようになるまでには、この経営指導を「6ヶ月以上」受けていることが求められます。

 

マル経融資に申込するためには、6ヶ月以上の経営指導を経て、その後、商工会議所・商工会内にある「金融審査会」による審査を経る必要があります。商工会議所、商工会の経営指導員の指導を経て、指導員から「経営改善可能」と認められれば、金融審査会や、その後の日本政策金融公庫の審査にも、高い確率で通過することができます。

 

そのため、マル経融資を受けるためには、商工会議所・商工会の経営指導を受け、その結果、経営改善につなげるための「経営改善計画」をつくり、経営指導員から認めてもらうことがポイントとなります。

 

 

マル経融資の借入までの流れ

実際に、マル経融資を受けるための流れを整理すると以下となります。

 

<マル経融資の申込流れ>

①商工会議所・商工会への経営相談

②小規模事業者への経営指導

③商工会議所・商工会から推薦状

④日本政策金融公庫への融資申込

⑤日本政策金融公庫の融資決定

⑥契約&マル経融資実行

 

マル経融資を受けるには、直接、日本政策金融公庫に相談する前に、商工会議所・商工会に経営相談を行い、経営指導を経て、推薦してもらう流れとなります。

 

 

会員になる必要はある?

マル経融資を受けるためには、商工会議所・商工会の経営指導を経て、日本政策金融公庫に対して、推薦状を出してもらうことが必須条件です。

 

経営指導・推薦状を得るのに、商工会議所・商工会の会員になることは、必ずしも必要ありません。小規模事業者であれば、マル経融資を利用して借入することは可能です。

 

但し、商工会議所・商工会の経営指導を継続して受け、推薦状を受けるためには、商工会議所・商工会の会員になった方が利用しやすく、可能性も高くなると言えるでしょう。

 

 

経営指導員が重要

マル経融資を受けられるかどうかの「最大のポイント」は商工会議所・商工会の経営指導員から、小規模事業者が「経営改善」の可能性を認められるかどうかです。経営指導員が「お墨付き」を与えれば、高い可能性で、マル経融資を受けることができます。

 

そのため、マル経融資を受けるためには、商工会議所・商工会の経営指導員との関係づくりと、指導に従った行動が重要となります。経営改善計画の策定など、実際の指導を受けた際に、具体的に行動を起こし、経営指導員から認められる必要があります。

 

 

黒字の収支計画を作る

マル経では、商工会議所・商工会の経営指導を受け、マル経融資を受ける時点で「赤字」であったとしても、その後、経営改善が期待できることが重要なポイントになります。

 

そのため、マル経融資を受ける際に、小規模事業者が黒字化のための経営計画を作成し、黒字の返済財源が生まれることが必要です。

 

黒字化の経営改善計画を作ると言っても、当然、「実現性の無い経営改善計画」では意味がありません。実現可能性が高いと、経営指導員から認められる経営改善計画がマル経融資をうけるためには必要です。

 

実現可能性の高い経営改善計画を作成する自信の無い経営者や個人事業主の方は、税理士や中小企業診断士などの専門家に相談して、サポートしてもらうのも重要です。

 

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事業計画の作成、資金調達アドバイスを行う中小企業診断士

 

 

実現可能性の高い経営改善計画を作り、実行することがマル経融資を受けるうえでのポイントとなります。

 

 

マル経融資の必要書類

日本政策金融公庫からマル経融資を受けるためには、商工会議所・商工会からの推薦状に加えて、以下の必要書類を準備する必要があります。

 

<必要書類の一覧>

  法人企業 個人事業主
収支が解る資料 直近2期間の決算書・確定申告書 直近2期間の決算書・確定申告書
試算表 確定申告から6ヶ月経過時は必要 不要
納税証明書 法人税・法人事業税・法人住民税 所得税・事業税・住民税
本人確認資料 法人の登記簿謄本
(全部事項証明書)
代表者本人確認資料

 

つなぎ融資が必要なら・・

マル経融資制度は、小規模事業者にとって是非とも活用したい融資制度ですが、経営改善指導を6ヶ月以上受ける必要があります。そのため、商工会議所・商工会への相談から始めると、6ヶ月以上の時間が必要となり、急な資金調達には対応できません。

 

マル経融資を受けられるようになるまでの期間、銀行融資を受けられれば良いですが、銀行融資が困難であれば、「ファクタリング」や「ビジネスローン」を活用して資金調達する必要があります。

 

ファクタリングなら、売掛金をお持ちの中小企業・個人事業主は、「赤字・債務超過・銀行リスケ中・税金滞納中」であっても、資金調達できる可能性があります。ファクタリング・ビジネスローンともに、即日~2・3営業日での資金調達も可能です。

 

マル経融資までのつなぎ融資なら、ファクタリング・ビジネスローンを上手く活用しましょう。

 

 

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まとめ

マル経融資は、経営改善を図る小規模事業者が利用できる公的融資制度です。

1.11%とうい低金利で、最大2,000万円までを借入できるのがマル経融資の特徴となります。

 

マル経融資は、これから経営改善を図る小規模事業者が借入できる融資制度のため、借入申込時点で赤字であっても、その後の経営改善の可能性が高ければ借入することも可能です。

 

マル経融資を利用するためには、商工会議所・商工会の経営指導を最低6ヶ月受け、日本政策金融公庫に「推薦」してもらう必要があります。

 

マル経融資制度は、小規模事業者が利用するための制度融資ですので、小規模事業者にあたる方は上手に活用するのが良いでしょう。

 

 

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