銀行審査には「落ち癖」、「申込ブラック」というものがあるので、落ちれば落ちる程、さらに落ちやすくなり、カードローンやフリーローンの借入から遠ざかっていきます。そのうえ、銀行のカードローン審査に落ちると、気持ちも落ち込んでしまいます。
こういった審査落ちの事態を避けるためにやるべきことは、銀行や消費者金融で実際に行っている審査のポイントを押さえて、スムーズに審査に通過することです。そうすれば借入も出来ますし、審査落ちの辛い思いをすることも少なく、多くの問題が解消できます。
今回は、銀行・消費者金融のカードローン審査のポイントを中心としつつ、それ以外の審査にも役立つポイントを加えて解説いたします。
銀行カードローンの審査ポイント
まずは、銀行のカードローンや、フリーローンの審査で重要となる「基本的な項目」を説明します。カードローンなどの審査が銀行が何をチェックしているのかを知っておくのは大切です。
銀行の基本的な借入審査のポイントは以下です。
①勤続年数
②年収
③雇用形態
④既存の借入件数・残高
⑤個人信用情報の傷
⑥家の状況(賃貸、持ち家)
⑦家族構成
主な借入審査のポイントは以上の通りです。以降では、これらのポイントをさらに具体的に解説していきます。
審査で何を確認するのか?
カードローンの借入申込を行った時に、銀行や消費者金融が審査の目的で調べたいと思っているのは以下の点です。
②借入できるとして、いくら借入できるか(限度額)
③その借入に対して適用金利は何%になるか(条件)
銀行や消費者金融では、お金を貸した後はしっかりと返済してもらえることが大切です。お金を貸した後に返済が受けられなければ、金融機関は大きな損をしてしまいます。そのため、返済能力があるのか、加えて、その返済能力が将来的に継続されそうかを確認しています。
そのため、銀行審査のポイントを把握して、「審査で良い評価」を受けられるように、準備しておくことが大切です。
年収より勤続年数が重要!?
銀行・消費者金融のカードローン審査に通過するかどうかでは、年収はもちろん重要ですが、それ以上に勤続年数が重要となります。
カードローン審査において、年収は借入限度額に対する影響は非常に大きいのですが、審査に通過するうえでは、勤続年数の方が重要となるのです。カードローンなどの銀行・消費者金融の借入審査では「収入の安定性」が重視されています。
収入の安定性とは、現状の収入が、これから先も継続していくと期待できることです。安定性というのは、収入が大きいとか、小さいかではなく、今後も続いていくという期待感や、変動が少ないという安定感が重要なのです。例え大きな収入を得られる月があっても、翌月の収入が大幅に減少したり、無収入の月がある場合には、収入の安定性は低いと判断されてしまいます。
仮に、今年の収入が2,000万円あっても、競馬や、株式取引などで得た収入の場合、翌年も同じように収入になるかは不明ですし、逆にマイナスになることも懸念されます。こういった収入は借入審査においては、安定していないと評価されます。
安定性を高くする要因
銀行や、消費者金融のカードローン審査において、収入の安定性評価に影響する主な要因は以下です。
①雇用形態
②勤続年数
この2つの項目が収入の安定性を決定付けます。以下では、これらの項目の概要や、どういった方が安定性が高いと評価されるのかについて、詳しく解説していきます。
雇用形態とカードローン審査
正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト、パート、自営業などの区分となります。例えば、正社員であれば、大きな問題を起さない限り、雇用は法律で守られており、簡単に契約を解除することはできません。つまり、本人が自主的に退職しないかぎり、収入は安定することになりますので、銀行の審査でも安定している方となります。
一方で、派遣社員や、アルバイト、パートなどは、雇用調整に使われることも多く、一定期間のみの契約となっていることがあります。その都度、契約を更新できるようにはなっていますが、契約を更新しないことも可能です。
そのため、カードローン審査においては、正社員・契約社員の安定性が高く、派遣社員やパート、アルバイトの安定性は低いと判断されてしまいます。特に、日雇い労働の方は、収入の安定性が低いと判断され、審査に通ることは非常に難しくなってしまいます。
勤続年数は何年必要か?
雇用形態は契約から見る安定性ですが、勤続年数は実際の状況から判断する安定性となります。正社員でもすぐに転職、退職する方もいれば、アルバイトやパートでも長く働き続ける方もいます。
アルバイトやパートなど、収入が安定していないと見られがちな雇用形態でも、1~2年と長く働いていれば、審査では安定していると判断されます。勤続年数が長い方というのは、銀行の審査では、非常に重要なポイントです。
審査では、勤続年数の長い方は、「仕事を続けていく継続性」、「契約を続けてもらえる能力のある人」、「そもそもまじめに働ける方」と評価され、審査で有利に働きます。つまり、雇用形態が正社員でなくても、勤続年数を積むことで、審査で「収入の安定性が高い方」と評価されることは十分可能です。
借入件数が多いと審査にマイナス
既存の借入件数、借入残高が多いと、借入審査には通過できなくなってしまいます。但し、住宅ローンなどの担保付融資や、クレジットカードのショッピング枠の利用、携帯電話機種代金の分割払いなどは既存借入として判断されません。
審査に影響する借入残高とは、カードローンや、フリーローン、クレジットカードのキャッシング、マイカーローンなどの無担保の目的別借入です。カードローンの借入審査では、借入件数、借入残高のそれぞれが影響します。
借入件数が審査に与える影響
借入件数は、多くなればなるほど、借入審査に通過しにくくなります。一般的に銀行カードローンの審査では2~3件の借入、消費者金融のカードローンで3~5件の既存借入があると審査に落ちる可能性が高くなります。
やはり銀行の審査の方が基準は厳しくなり、通りにくくなります。
なお、同じ借入残高がある方であれば、小口で借入件数が多い方ほど、銀行の借り入れ審査に通過しにくくなります。借入件数の多い方というのは、審査では多重債務者と呼ばれ、借入への依存が強く、借入件数が次第に増加していくことで、返済ができなくなってしまう方と考えられるのです。
借入残高が多いと悪影響
これは総量規制という貸金業法のなかの法律の一部による影響となります。総量規制というのは個人が無担保で借入を行う場合に、年収の3分の1を超えて借入することを禁止する法律です。総量規制では、借入先の銀行や消費者金融を複数に分けていても、それぞれの借入額を合計して判定されるため、借入可能額が増えることはありません。
なお、総量規制は、貸金業者を規制する法律です。貸金業者とは、ノンバンクとも呼ばれ、消費者金融や、信販会社、クレジット会社などがあげられます。そのため、借入審査で総量規制による制限・影響を受けるのは、消費者金融や、信販会社、クレジットカード会社だけということになり、銀行カードローンなどは総量規制の対象外になります。しかし、法律上はその通りなのですが、近年、状況は変わりつつあります。
銀行も総量規制の影響がある
総量規制の法律は銀行を対象としていませんので、、銀行で借入すれば、年収の3分の1を超えて借入することも可能です。
しかし、最近は、銀行がカードローンで無制限に、無理な貸付を行うため、「破産する方が増えている」と非難されるようになっており、銀行も規制の対象に加えるべきという意見が出始めています。特に、弁護士会などからの意見も強く出ており、実際、金融庁も銀行カードローンに対する規制の必要性を検討しています。
そのため、銀行カードローンは、法律で規制される前の対応として、自主規制を強化しており、総量規制に準拠した貸付を行うように審査基準を変え始めています。今は、銀行のカードローンであっても、年収の3分の1という制限を、実質的に受けると考えておいた方が良いでしょう。
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なお、銀行カードローン業界では、自主規制の影響から、即日借入も抑制するようになっています。そのため、2018年からはカードローンで即日借入できるのは消費者金融カードローンに限定されつつあります。
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個人信用情報が重要
カードローンの借入審査で必ずと言って良いほど確認されるのか個人信用情報です。そして、個人信用情報は審査にとって非常に重要です。個人信用情報とは、カードローンの借入申込人が、他の銀行や消費者金融などから借入している件数や、残高、延滞がないか、過去に破産、債務整理などの履歴がないかといった、借入に関する情報が解るデータです。
個人信用情報は、「信用調査機関」が各金融機関から情報を取得しており、加入する銀行や消費者金融、信販会社など、おもな金融機関が審査に利用しています。そして、個人信用情報が審査に与える影響は主に3つです。
①延滞、債務整理などの履歴があれば審査はNG
②申込人の嘘がばれると大幅にマイナス
③借入件数、借入残高が多いと審査でNG(前述)
①延滞・債務整理の履歴
銀行や、消費者金融では、延滞や、債務整理の履歴がある方に、カードローンを含め、その他の融資商品でも貸付を行いません。1度延滞する方は、2度、3度することが多く、そのうち返済自体もストップしてしまうというのが、銀行や消費者金融の審査の考え方です。こういった方に対して、銀行は借入して欲しくないと思っています。
②申込人の嘘・虚偽申告
嘘を付く方は信用できません。信用できない方に、無担保のカードローンで貸付は行いたくないですよね。そのため、借入申込時に嘘を付く方はカードローン審査に通過するのは難しくなります。
住宅ローンの審査への影響は?
住宅ローンの借入残高があると、それ以上の借入ができないかどうか気になりますよね。住宅ローンは借入残高も多いので、心配になります。
先程の個人信用情報など、借入件数が多いと、審査に通過できなくなると言いましたが、住宅ローンは別格です。
住宅ローンの借入がある方は、借入審査での信用力は逆に高くなります。住宅ローンを借入できる方というのは、カードローンや、フリーローンなどと比べて、金額が大きく、より厳しい審査に通過してお金を借入出来ている方となります。
さらに住宅ローンは担保付の借入であるため総量規制の借入残高にも含まれません。そのため、住宅ローンの借入残高がある(延滞なし)方は、審査では信用力の高い方と判断されます。実際、銀行のカードローンによっては、住宅ローン残高がある方は、金利優遇を受けられる銀行もあります。
持ち家があると審査に有利
「前述の住宅ローンがある」ということにも関係しますが、お住まいが持ち家の方は、賃貸の方に比べて、カードローンや、フリーローンなど、銀行の借入審査では有利になります。住宅ローンという負債があればそれ自体審査ではプラスの要因とみなされますし、住宅ローンがなければ、純粋に資産を持っている方となります。
さらに、持ち家をお持ちの方は、お住まいも安定していて、それほど頻繁に転居されることがなく、知らないうちに「転居して解らなくなる」ということが少ないためです。
家族がいると審査に有利
単身で生活している方に比べて、結婚して配偶者がいる、子供がいる方は借入審査で有利になります。もしくは、結婚していなくても、親と同居している方も同じく有利になります。
あくまで傾向として、単身の方よりも、結婚されている方の方が、借入をしても、まじめに返済を続けていく方の割合の多いということですね。親と同居されている方は、住居に対する費用が、単身の方に比べて少ないため、借入審査に有利になります。
勤務先は審査に影響する?
カードローン、フリーローン、その他借入でも勤務先は審査に影響します。借入人自身の雇用形態や勤続年数が影響するのと同様に、就業先が安定した会社かどうかは重要な審査材料になります。勤務先としては、特に、公務員や上場会社などの大企業が高く評価されます。
勤務先は審査で詳細に数値化したり、評価したりするのは難しいですが、かなり大まかな単位で評価されます。例えば、「上場しているかどうか」、「上場しているなら、1部、2部、その他」、「会社の資本金の額」、「従業員数」といった数値を、スコアリングに入力することで点数化され、審査に影響します。
スコアリングタイプの審査(カードローンや、フリーローンなど)では、勤務先の規模は大きいほど、良い評価を受けます。一般的に言えば、会社は規模が小さいよりも大きい方が、業績や会社の事業が安定しているためと言えます。
最終的にスコアリング
カードローン審査の場合、審査の結果は、最終的にスコアリングモデルというもので決定します。スコアリングモデルとは、簡単に言えば「自動採点機」です。カードローンの審査では、借入申込書への記入内容(インターネットなら入力内容)や、個人信用情報の結果を、スコアリングモデルとよばれるものに入力されます。
そして、入力したそれぞれの項目に対して、配点がなされ、その合計点数で、審査結果が決まるようになっています。審査結果で金利が変わるカードローンであれば、適用金利もこちらのスコアリングの点数で決定されます。項目毎の配点の状況は各銀行、消費者金融ともに異なり、そのうえ、開示されていませんので、詳細は解りません。
しかし、年収や、勤務先、勤続年数、既存借入の状況などが、特に重要な点数が配布されていると考えられます。つまり、こちらで紹介している項目が、審査で重要となるポイントであり、審査結果を分けると言えます。
フリーローンなら資金使途も重要
銀行のカードローンの借入審査では、資金使途(借入したお金を何に使うか)が原則自由であるため、資金の使い途はほとんど確認されません。一方で、フリーローンを借入する場合、資金使途を確認されます。フリーローンは、「借入したお金の使い途を、借入人が自由に決めることができる」というのはカードローンと同じですが、違うのは、借入申込・審査の時点で、何に使うのかを申告する必要があるということです。
そのため、銀行の審査によっては、その使い途を証明する、「見積書」や、「注文書」などを申込時点で提出を求めることもあります。フリーローンでは、使い途は原則自由ですので、資金使途が何であれ、あまり審査に影響を与えることは多くないですが、例えば、投資資金(株を買いますなど)や、事業に使う資金(個人で行う副業の資金など)などは審査で拒否されることもあります。
一度落ちると落ちやすくなる?
銀行や、消費者金融のカードローンに借入申込する際に注意しておくべきことがあります。それは、複数の銀行や消費者金融に同時に借入申し込みする場合、他社に借入申込していることは、他の銀行や、消費者金融の審査で、ある程度解ってしまうということです。
銀行や、消費者金融の審査では、前述の通り、個人信用情報を確認します。個人信用情報にはどれ位の金融機関が対象者の個人信用情報を見たかという「照会履歴」も残るため、審査で個人信用情報を取得した時点より前に、他社で個人信用情報を照会しているとその件数が解ります。
つまり、この照会履歴で複数の件数が記載されていれば、他の銀行か、消費者金融にそれだけ「借入申込」していると推測されます。この時、銀行の審査では、それ以前の借入申込の件数は、「それだけ他で審査に落ちた」から、自分達の銀行に借入申込しているのだろうと推測され、「審査に落ちている方」と見なされてしまいます。
あらためて審査する銀行でも、他社の審査に落ちていると推測すれば、ネガティブな姿勢で審査します。自分達の調査で悪い部分が見つからなくても、他社では良くない原因があって審査に落ちたと推測してしまうためです。そのため、照会履歴が多い方に貸出をするのはリスクが高いと審査されます。
そのため、他社の審査に落ちた件数が多い、もしくは、他に借入申込している件数が多い方(照会履歴が多い)は、審査に通過しにくくなるので注意が必要です。申込件数が多いために、審査に通りにくくなってしまう状態のことを、「申込ブラック」とも呼びます。
おすすめのカードローン
比較的、審査に通過し易い「おすすめ」銀行カードローンをご紹介します。銀行カードローンの中でも、大手都市銀行に比べると、地方銀行の方が、審査基準は低く、借入しやすいと言われています。そのため、インターネット手続きなどで、全国的に借入が可能で、商品内容が良い銀行カードローンは非常におすすめです。
楽天銀行カードローン
銀行カードローンのなかで最もおすすめとなるのは楽天銀行のカードローン(楽天スーパーローン)です。楽天銀行カードローンは適用金利の低さや、借入限度額の大きさ(最大800万円)など、銀行カードローンのなかでもトップクラスに条件が良いのが特徴です。
さらに、楽天銀行カードローンは、インターネット申込を通じて手続きを完結できるのが特徴です。申込だけでなく、契約から借入専用カードの受領まで、一度も店舗に来店することなく、手続きを完了できます。
楽天銀行の申込はこちらから
・楽天グループのカードローン
・WEB申込で手続き完結。契約など来店不要
静岡銀行カードローン「セレカ」
次は静岡銀行のカードローン「セレカ」です。静岡銀行は静岡に拠点を置く地方銀行ですが、規模は地方銀行のなかでも上位に入り、財務内容も都市銀行を凌ぐほどの大手地方銀行です。
カードローンの金利条件や商品性も都市銀行に負けず劣らずのハイスペック商品です。静岡銀行カードローンの適用金利は、4%~14.5%(年率)です。そして、静岡銀行カードローンのメリットは、「45日間、利息キャッシュバック」が受けられることです。静岡銀行カードローンでは、初回契約時から、45日間の「利息」キャッシュバックサービスがあり、45日間実質無利息で借入できます。
もちろん、静岡銀行カードローンは、日本中どこからでも申込可能です。インタ―ネットからの手続きで完結でき「来店も必要ありません」。借入もセブン・イレブンに設置されているセブン銀行ATMが利用でき、ATMも無料で利用できます
<借入条件>
最大借入可能額 |
適用金利 |
即日借入 |
500万円 |
4%~14.5% |
可能 |
(静岡銀行公式ホームページ。5秒簡易審査もできます)
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北日本銀行カードローン
2つ目は、北日本銀行のカードローン「スーパークイカ」です。北日本銀行カードローンの適用金利は、3%~14.8%です。そして、北日本銀行カードローン「スーパークイカ」も、「30日間無利息」で借入ができる特徴があります。もちろん、北日本銀行のカードローンも来店不要で、日本全国手続きできますし、北日本銀行の口座をお持ちでない方も借入できます。
<借入条件>
最大借入可能額 |
適用金利 |
即日借入 |
500万円 |
4%~14.8% |
可能 |
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北日本銀行カードローンの商品内容やメリット・デメリット
まとめ
銀行の借入審査に通過するにはポイントがあります。審査の内容を知らずに、ただやみくもに借入申込するだけでは、通過できる可能性は低下してしまい、一度審査に落ちることが、さらに次の審査を不利にしてしまうこともあります。
審査の特に重要なポイントは以下です。
- 勤続年数
- 個人信用情報(延滞有無など)
- 既存借入
銀行の借入審査のポイントを把握して、準備すれば、審査に通過して借入できる可能性を高めることができます。
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