ネット専業銀行が低金利をけん引
現在、オリンピックに向けて景気は拡大傾向にあるものと伺えます。
不動産価格は長く続いた下落基調から上昇に転じ、日経平均株価も2万円を回復しました(2018年12月現在)。
ネット専業銀行は借り換えにも
金利などのサービスでは、ネット専業銀行が、通常の対面型銀行に比べて、条件は良くなる可能性が高くなります。
しかし、新しく家を買う方の多くは、対面型の銀行で申込むことが多くなります。
これは、決して、対面型銀行の商品性が有利という訳ではありません。
以上の2点が大きな要因となっているようです。
①は、不動産業者が住宅ローンを紹介したり、銀行との交渉を代理で行ってくれるようなケースです。
②また、対面型銀行の住宅ローンの方が融資額は大きくできる傾向にあります。
そして、初回住宅購入時には利用できなかったという方も、借り換えであれば、ネット専業銀行のお得な住宅ローンを活用できる可能性があります。
住宅ローンを比較するポイント
次に、実際に住宅ローンを選ぶ際に重視したいポイントを確認していきましょう。
住宅ローンの価値を比較するポイントとしては以下4つがあります。
<住宅ローンの比較ポイント>
- 金利
- 保証料+事務手数料
- 団体信用生命保険の特約を比較
- その他の付加価値
これらの比較ポイントについて解説します。
住宅ローンは金利が重要
住宅ローンの金利は非常に重要です。住宅ローンは最長35年という長期間に渡って数千万円という大きな金額を借入します。
そのため、わずかな金利差が数百万円もの支払額の差になることがあります。
具体例で金利が住宅ローンの支払額にどれほど影響するのかを確認してみましょう。
ここでは住宅ローンの平均的な借入金額で4,000万円を35年間・元利均等返済で借入する場合を想定します。
この時、借入金利が1.0%だと、35年間の総支払額は4,743万円になります。
つまり、利息の支払い額は743万円です。
一方、同じ住宅ローンの借入金利が0.5%である場合、住宅ローンへの総返済額は4,362万円になります。
金利が0.5%低下したことによって、381万円もの支払額が減少することになります(4,743万円‐4,362万円)。
<返済額の比較>
1.0%借入時① | 0.5%借入時② | 差(①ー②) | |
借入金額 | 4,000万円 | 4,000万円 | – |
総支払額 | 4,743万円 | 4,362万円 | 381万円 |
住宅ローンの借入時の最大の費用はやはり利息になると言って良いでしょう。
そのため、少しでも金利が低い住宅ローンを選ぶことが基本になります。
金利優遇幅を比較する 住宅ローンの借入時の金利がいくらになるかは、同じ銀行で借入しても利用者ごとに異なります。
住宅ローン金利は銀行ごとの標準金利ー優遇金利で決定されますので、優遇金利をどれだけ受けられるかで適用金利が異なるのです。
そして、この優遇金利は住宅ローンの事前審査を受けて、審査結果によって決められるため、事前審査を受けてみるまではご自身の適用金利が解りません。
そのため、住宅ローンごとの適用金利を比較するためには、まず事前審査を受ける必要があります。
固定金利と変動金利を比較 住宅ローン借入時には「変動金利」と「固定金利」のどちらかを選ぶ必要があります。
変動金利とは経済状況などの影響で銀行の標準金利が変わることで連動して借入金利が変わる金利方式です。
一方、固定金利とは定めた期間は金利が固定されるため、金利変動がない金利方式になります。
住宅ローンの金利方式が変動金利が良いのか、固定金利が良いのかは利用者によって異なるため、それぞれの金利方式のメリット・デメリットを比較して、ご自身にあった方法を選ぶ必要があります。
それぞれの金利方式の特徴を比較すると以下になります。
<金利タイプの比較>
変動金利 | 固定金利 | |
特徴 | 標準金利と連動して金利が変動する | ・一定期間は金利が変わらない(全期間固定金利もある)
・当初固定金利期間の金利優遇幅を拡大した住宅ローンもある(当初期間優遇型) |
メリット | 固定金利に比較して借入時の金利が低い | ・金利上昇リスクを抑えられる
・金利変動がないため資金計画を立てやすい |
デメリット | ・金利上昇によって総支払額が増加する可能性がある
・将来的な資金計画を立てにくい |
・借入時点の金利が変動金利よりも高いことが多い
・金利上昇が無かった場合、変動金利よりも総支払額が大きくなる |
変動金利は将来的な金利上昇リスクはありますが、借入時点の金利が低く、固定金利に比べて総返済額が低く抑えられる可能性があります。
一方、固定金利は借入時の金利は変動金利に比べて高めになることが多いですが、将来的な金利上昇リスクを抑えられるため、将来の金利変動によっては変動金利よりもお得になることがあります。さらに、毎月の返済額も固定金利期間中は固定となりますので、資金計画を立てやすいというメリットがあります。
住宅ローンの諸費用・保証料を比較
団体信用生命保険の特約を比較
団体信用生命保険とは民間銀行の住宅ローンを利用する場合に加入が必須となる保険です。
但し、保険料自体は銀行が負担しますので、住宅ローン利用者に費用負担があるわけではありません。
団体信用生命保険に加入すると、住宅ローンの借入後、借入人に万一のことがあって死亡すると、その時点で残った住宅ローンを保険会社が支払ってくれます。
そのため、相続人として残る家族に、住宅ローン債務を残さず、自宅のみを残すことができます。
この団体信用生命保険は住宅ローン利用者の希望によって、有料の費用負担で保険内容を拡充することができます。
つまり、がんや心筋梗塞、脳卒中などの特定の病気に対しても保険会社が支払を行ってくれるように保険特約を追加できます。
しかし、各銀行の住宅ローンを比較するうえで注目したいのは、銀行が費用負担してくれる無料の団体信用生命保険の特約です。
例えば、住信SBIネット銀行や楽天銀行では、「全疾病保障特約」を銀行の費用負担で住宅ローンに加入できます。
全疾病保障特約は住宅ローン利用者が死亡した時だけでなく、ケガや病気によって就業不能となった場合に、保険会社が住宅ローンを支払ってくれる特約です。
住宅ローン借入時には健康でも、将来的にケガや病気になってしまう可能性に不安を感じる方も多いでしょう。
こういった方に対しても、全疾病保障特約付きの団体信用生命保険なら安心して利用することができます。
その他の付加価値
近年、住宅ローンを提供する銀行に新興系銀行も増えたことから独自のサービスを行っているところがあります。
例えば、小売業で有名なイオングループのイオン銀行では、住宅ローン利用者にグループの買い物で5%の割引が受けられる会員カードを発行してくれます。
こういった、銀行ごとのオリジナルの付加サービスを比較して住宅ローン選びをするのも良いでしょう。
住宅ローンのお得な銀行ランキング
では、ここからは実際の具体的な銀行・住宅ローンをもとに今利用すべきお得な商品を解説していきます。
住信SBIネット銀行
最初にご紹介するのは、住信SBIネット銀行の「ネット専用住宅ローン」です。
①金利条件は他行に比べて断トツ 住信SBIネット銀行の金利は、当初変動金利と、固定金利の2種類が選べます。
そして、変動金利の場合は、銀行の基準金利から借りている期間ずっと、▲2.331%の優遇が受けられます。
結果、現在は0.410%(2021年7月現在)で借りることが可能です。
申込・事前相談はこちら
★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。 |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料 |
住信SBIネット銀行の変動金利は、住宅ローン業界のなかでもトップクラスの低金利です。
それに加えて、固定金利の条件もトップクラスです。
当初固定金利(20年)を選んでも、1.3%で借入することが出来ます。
20年間固定金利の住宅ローンでこの金利は相当にお得と言えます。
日本の景気で心配なのは、オリンピック前後の金利が高騰する可能性でしょう。
20年固定金利であれば、この期間をカバーすることができ安心です。
なお、フラット35の金利を見て、フラット35も金利は同じ位と言われる方もいるのですが、フラット35の場合、団体信用生命保険(団信)は任意加入で、入る場合、自分で費用を負担する必要があります。
住宅ローンでは、団信なしにローンを組むと、いざという時に家族に残念な思いをさせてしまうことも考えられるので危険です。
そして、この保険料は、金利で換算すると、0.2~0.3%程度が必要になります。
銀行で住宅ローンを借りる場合、保険料は銀行が負担していますので、借入する側で支払う必要はありません。
そのため、こちらを別枠で支払うフラット35は、その分、金利が高くなります。
②全疾病保証に無料加入 また、住信SBIネット銀行のお得なところ(これが「おまけ」です)は、全疾病保証という保険に銀行の費用負担で無料加入できることです。
全疾病保証とは、団信が死亡時の保険であるのに対して、がんや、急性心筋梗塞、脳卒中など、原因を選ばずに、就業できなくなって12ヶ月を経過した時に、その後の住宅ローンの返済を保険がカバーしてくれるものです。
この時、住宅ローンの返済が免除されますが、住宅は売却せず、残すことができます。
住宅ローンを借りる側にとって、もっとも不安な、健康上の問題を無料でカバーしてもらえるのです。
通常、他の銀行でこの保険に加入すると、金利+0.3%の費用が加算されます。
この保険料を住信SBIネット銀行が負担してくれるということであり、住信SBIネット銀行のお得さは圧巻と言えるでしょう。
なお、住信SBIネット銀行で住宅ローンを借り入れする場合の保証料&事務取扱手数料は、借入金額×2%となります。
保証料・手数料としては、一般的な住宅ローンの平均程度となります。
こちらも、「保証料は無料」だけど、事務取扱手数料がかかるタイプなので注意してください。
住宅ローンの関連記事
三菱UFJ銀行
大手銀行も負けていません。
元々、ネット専業銀行が台頭する前に、住宅ローンの競争力の高さで評判の高かった三菱UFJ銀行の住宅ローンの人気も健在です。
ネット専業銀行を除き、店頭型銀行としての住宅ローンとしては三菱UFJ銀行が一番人気です。
①金利はネット専業銀行に劣らない
三菱UFJ銀行はネット申込からの3年固定がお勧めです。
三菱UFJ銀行は店頭申込する場合と、ネットから申込する場合で金利などの借入条件が異なります。
三菱UFJ銀行にネットから申込する場合、2021年7月現在の適用金利は、0.34%となります(当初優遇幅 ▲2.45%)。
三菱UFJ銀行の場合、当初3年間終了後も、店頭金利から▲1.8%~▲1.85%の優遇幅が継続されます。
当初の優遇幅に比べると、0.6%程度高くなってしまうように感じますがそうではありません。
三菱UFJ銀行の場合、変動金利の基準金利は、3年固定に比べて、0.525%低くなります。
そのため、4年目以降、変動金利を選択した場合には、0.625%が適用されます(2021年7月現在の変動金利2.475%で計算、▲1.85%の優遇時)。
この水準は、他のネット専業銀行に比べても、遜色無い水準ですし、当初3年間は、金利変動に関わらず、安定して低金利が適用されるのが嬉しいところです。
②大手都市銀行の安心感
三菱UFJ銀行は、ご存知の通り大手都市銀行です。
やはり、大きな金額での借入をするにあたっては、相手の信用や、安心感は気になりますよね。
三菱UFJ銀行の場合、まさしく、日本のトップと言える銀行です。
また、ネット専用銀行と違い、対面型銀行として、直接面談して相談することが可能ですので、住宅ローンに慣れていない方にはお勧めです。
申込・事前相談はこちら
☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます
借入可能額(最大) | 1億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在) |
その他優遇など | 7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus> |
au住宅ローン(じぶん銀行)
*2021年7月現在のau住宅ローンの金利
じぶん銀行とは三菱UFJ銀行とauを運営するKDDIが共同で設立したネット銀行です。
新興のネット銀行ならではの低金利とお得な団体信用生命保険の制度が魅力です。
もちろん、auユーザー以外の一般の方もau住宅ローンを利用できます。
2021年7月現在、変動金利は0.410%、10年固定金利でも0.525%で借入可能です。
申込・事前相談はこちら
☆じぶん銀行のau住宅ローン
☆業界最低水準の住宅ローン金利
☆がん50%保障団信が無料で利用可能
☆auユーザー以外の方でもお申込みできます
*じぶん銀行は三菱UFJ銀行とauの共同設立のネット銀行
借入可能額(最大) | 2億円 |
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適用金利・手数料など | 変動金利 0.31%、10年固定金利 0.465%(2022年1月時点・au金利優遇割適用時) |
所要時間 | 申込から融資実行まで1ヶ月程度 |
その他優遇など | 一般団信・がん50%保障団信の保険料が無料、一部繰上返済手数料が無料 |
フラット35(住信SBIネット銀行)
新生銀行
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①諸費用が掛からないのがお得
新生銀行の最大の特徴は、保証料、繰り上げ返済手数料が無料であることです。
住宅購入の際には、初期費用が重荷なることが多く、初期費用を抑えられるのはありがたいことです。
但し、事務手数料が55,000円~必要となります(これは付加するサービスで異なります)。
②コントロール返済できるのは意外と大きい
新生銀行の場合、コントロール返済とは、一部繰り上げ返済をした場合、その後の期間で返済が苦しくなった時には、前倒し返済分は、元本返済を休むことができるサービスです。
金利を抑えるためには、繰り上げ返済は重要なのですが、長期に渡る住宅ローンでは、返済が厳しくなってしまう不安もあります。
その点、新生銀行では、その不安を和らげて、積極的に繰り上げ返済することが出来ますので、非常に便利です。
③金利を複雑化させているのが残念
新生銀行で借入する場合の、借入当初の変動金利は0.6%(当初半年)です。
これは、なかなかの低水準なのですが、新生銀行の残念なところは、優遇幅が減少することです。
半年経過後の優遇金利は、基準金利▲0.65%で、現在の新生銀行の基準金利(1.55%)から、考えると、0.9%に上昇します。
まとめ
現在の住宅ローンの金利水準は、異常とも言える程の低金利・低水準が続いています。
特に、住信SBIネット銀行の金利は、0.5%を下回る水準です。
もし、新規で不動産購入を考えているなら、今は住宅ローンを借り入れするチャンスと言えます。
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